今回、日帰り登山用のザックとして、MAMMUTの「Trion Nordwand(トリオンノードワンド)38L」を購入しましたので、レビューして行きたいと思います。
目次
軽量アルパインザックMAMMUTトリオンノードワンド38L
ザックの紹介
まず、MAMMUTの「Trion Nordwand(トリオンノードワンド)38L」がどんなザックかを説明すると、、、
▼Trion Nordwandの特徴
- MAMMUTのEiger Extremeシリーズの一つで、商品開発にはトップアスリートの経験やノウハウが生かされている。
- 38Lで960gと軽量ながら、背負い心地が抜群
- 伸縮性のあるチェストストラップで安定性と快適性の向上
- ピッケルキャリング2つ搭載されており、利便性が高い。
- 雨蓋やウエストベルト(パット)は取り外し可能で自身のスタイルに合わせる事も可能。
詳しくはMAMMUT公式サイトをご確認下さい。
超ざっくりとまとめると、「トップアスリートの経験が生かされた素晴らしいアルパインザック」ということのようです。
建前はこのくらいにしておいて、早速、細部を見ていきましょう。
購入したザックはこちら!
サイズ
サイズは、
- 容量:38 L
- ヨコ:約27.5cm
- タテ:約63.0cm
- マチ:約18.8cm
- 背面:約46.0cm
となっており、実際に計測してみましたが、概ね公式の数値と同じと言えます。
背面パット
背面パットは薄めで立体感はありません。
メッシュも最小限となっており、夏の時期などは汗が溜まりやすそうですが、これは冬山登山において雪が付着しにくいという事でもあるので、これは評価すべきポイントと言えるでしょう。
ショルダーハーネス
ショルダーハーネスは薄めとなっており、大容量ザックにあるような分厚いタイプではありません。
但し、ショルダーハーネスの形状及びザック全体の設計が考えられているのか、今の所パットの薄さによる不快感は感じていません。
極端な重量物を入れなければ問題はない様に思います。
左右のショルダーハーネスにはメッシュのポケットが付いています。
これに関しては特になくても良かった機能ですが、折角なので、行動食やコンパスなどを入れています。
因みに、iPhone13などの比較的大きめのスマートフォンの場合は「ケースを外せばギリギリ入る」という程度の大きさですので、スマホの収納には不向きと言えます。
チェストハーネス
チェストハーネスはゴム紐タイプとなっています。
これも個人の好みが分かれるポイントかと思いますが、普通のチェストハーネスだと呼吸が苦しいと感じていた人には、こちらのゴム紐タイプの方が良いと思います。
また、チェストハーネスの位置は簡単に調整することができます。
ウエストベルト
腰ベルト(ウエストベルト)は薄めで、どちらかというとペラペラタイプに入ります。
ただし、このパットは取り外しが可能となっているので、ハーネスとの干渉を嫌う人にはおすすめのポイントとなっています。
また簡易的なギアラックも付いています。
雨蓋
雨蓋の収納ですが、
表面には「500mlのサーモス」「GPS」「地形図」「ヘッドライト」を入れて8割ほど埋まるといった感じでした。
雨蓋の背面はメッシュ構造になっています。
上述の通り、表面に上記の物を入れた状態で、裏面には「ゴーグル」と「常備薬」を入れていました。
雨蓋の収納力としては、「見た目の割にそこそこ入る」といった印象です。
雨蓋の固定は1箇所のみとなっています。今まで2箇所での固定のタイプしか使ったことがありませんでしたが、1箇所の固定でも揺れることもなくしっかりと固定できています。
尚、この雨蓋は取り外し可能で、雨蓋を外してもロープを固定する為のストラップが装着されているので、汎用性は高くなっています。
本体
ザックの内部は上から見るとこんな感じです。
そこそこ入りそうな印象です。
背中側にはハイドレーションを入れるスペースがあります。
私はハイドレーションは使わないので、この場所に小型のマットを入れたりして背中のクッション性を増強しています。
フレームも取り外す事ができるので、不要な場合は取り外したり、形状が合わない場合は取り出して曲げたりすることが出来ます。
収納量に関しては後ほど説明しますが、そこそこ入りながらもデカ過ぎないので、パッキングはやり易い印象です。
ザックの上部はロールトップ式となっているので、雨の侵入を防いでくれます。(内部の雨対策は別で必須)
但し、ロールトップ式は荷物を入れ過ぎると巻くことが出来ないので、収納可能な量を把握することが必要です。
ザックを持ち上げるフックは比較的固めのしっかりとした物が付いており、こちらは握り易い印象です。
ピッケルキャリング
ザックの外部にピッケルキャリングが搭載されており、ピッケルをザックに固定することが出来ます。
これが非常に良く出来ており、刃が外を向かないように設計してあるので、ロープウェイなどの多くの人と接触する場所では非常に助かる機能と言えます。
上部はマジックテープでシャフトを固定できるようになっています。
この様な機能が付いていない場合は、サイドのコンプレッションベルトで固定する事がほとんどですが、これがあるか無いかで脱着のスピードが段違いです。
収納力について
今回、厳冬期の「阿弥陀岳 南陵」に日帰りで行った時に、このザックで行ってきました。
▼持って行った装備一式
【雨蓋に収納】
- サングラス
- ゴーグル
- 水筒(サーモス750ml+ナルゲンボトル1L)
- ヘッドライト(+予備電池)
- 常備薬
- テーピング
【本体に収納】
-
50mダブルロープ(1本)
- ダウンジャケット
- バラクラバ
- グローブ予備(ミレー・ソロイスト)
- アイゼン
- ショベル
- プローブ
- ツェルト
- 非常食
- 行動食
- GPS(+予備電池)
- モバイルバッテリー(+充電コード)
- 地形図
- トイレットペーパー
【ザックの外に収納】
- ピッケル(2本)
- ワカン
- コンパス
- ホイッスル
日帰りの雪山装備一式を余裕を持って収納する事が出来ました。
ロープなどを持参しない人であれば、少しスペースが余ってしまうくらいだと思います。
他にも色々と試して入れてみた感じだと、パッキングを工夫すれば夏のテント泊もギリギリいけそうな気もします。
耐久性について
38Lで重量が980gと比較的軽量な部類に入るので、その分ザックの生地も少し薄めといった印象です。
これはこのザックに限った話ではありません。
ザックの軽量化を実現する為には、ある程度は生地を薄くすることは避けられません。
普通に扱っていれば問題はありませんが、
猛烈な藪漕ぎや、ザックを擦るような狭いチムニーの通過などは避けた方が良いでしょう。
使い心地について

ロープがぐちゃぐちゃな点はお見逃し下さい
今のところ1回しか使用していないので、ファーストインプレッションとしての評価となりますが、
非常に気に入りました。
ダイナミックな動きをしてもザックの干渉による動きの制限も殆どない為、クライミングなどもザックを背負ったまま快適に行えそうで、
メーカーが謳っている「背負い心地が抜群」という点にも文句はありません。
ザックの自立に関しても、綺麗にパッキングを行えば問題ありませんし、
雨蓋の収納力も38Lの割には入る方なので、休憩時に毎回雨蓋を空ける手間が省けます。
何よりもピッケルキャリングが優秀で、ブレード(刃)が外に向かずに収納可能で、この点は非常に気に入っています。
購入したザックはこちら!
まとめ
MAMMUTのTrion Nordwandを実際に登山で使って見ましたが、想像以上に使いやすく非常に気に入りました。
冬の間の日帰りはこのザックで雪山登山を楽しみ、夏のシーズンはこのザックでテント泊に行ってみたいと思います。
またこのザックで登山に行くことがあれば、随時使い勝手などを更新して行きたいと思います。
では、またお会いしましょう。