山のノウハウ 成長の仕方について

成長しない登山者の3つの特徴【中級編】

厳冬期 奥穂高岳(涸沢岳西尾根)2022年1月

成長しない登山者にありがちな特徴を3つご紹介します。

今回は前回の初級編に続いて、中級編をご紹介します。
もしも、当てはまる所がある場合は、少し自身の山行を見直してみましょう。

※今回の内容は、高い志や目標のある登山者へ向けた記事であり、当てはまる登山者を否定したり、該当する山行を否定するものではありません。

成長しない登山者の特徴

特徴1:判断力がない

登山では自分で考えて行動するという事がとても重要になってきます。

「ルート選び」「装備の選定」「天候判断」など、準備の段階でも既に考えるべき内容は沢山ありますが、当日も計画通りに行くとは限らず、予想外のハプニングが起こった際も自分で対応策を考えなくてはいけません。

▼良くある事例

  • 〇〇期の〇〇岳に私でも行けますか? という質問をする人
  • 悪天候時の撤退に迷ったら、他の登山者に意見を聞く人
  • 天気予報が微妙な時に、中止か決行か自分で判断できない人
  • 装備の選定を自分でできない人

質問することが悪い事はではないのですが、自身で判断する為に必要となる知識や経験が、登山では非常に重要となるからです。

 

▼答え

  • 〇〇期の〇〇岳に私でも行けますか? という質問をする人
    →【答え】目標とする山から一つレベルを落とした山行を何度か行っている内に、自ずと答えが出せるようになる。
  • 悪天候時の撤退に迷ったら、他の登山者に意見を聞く人
    →【答え】迷っている時点で悪天候時の経験が足りていないので、すぐに下山すべき。
  • 天気予報が微妙な時に、中止か決行か自分で判断できない人
    →【答え】山中での悪天候がどのようなもので、自身がどの程度対応出来るかを知り、天気予報の予習復習を繰り返せば自分で判断できるようになる。
  • 装備の選定を自分でできない人
    →【答え】参考書などを読み、実際の登山を通じて必要性の有無や改良の余地を自分で考えて探っていく。またアイゼンやワカンなど雪山登山での必須装備は例え使わなくとも持参するのが常識。

 

これらは全て経験を積めば自分で判断できる内容です。

「危険のない範囲で、危険な体験」をして、身をもって学ぶことが一番の成長材料になります。

もう少し平たく言うと「安全が確保された範囲で、自身のレベルを少し超えた山行を行う」ことで、未知の領域を知ることができます。
そこで得た知識を今度は、自身の身の丈にあった山行で練習を繰り返しましょう。

 

判断力は登山者自身の「経験・知識・装備・技術」などから構築されますが、これは一朝一夕で身に付くものではなく、普段から自分で考えるという事を習慣的に行っていなければいけません。

 

そして、登山の終了後は、成功した場合も撤退した場合も、山行を振り返り「よかった点」「悪かった点」などを振り返り、次の山行へと繋げていきます。

 

 

特徴2:技術トレーニングをしていない

ただ歩くだけの登山から一歩踏み出して、岩登りを伴う登山や、本格的な雪山登山に挑戦するには色々な技術が必要となります。

  • アイゼン・ピッケルワーク
  • ロープワーク
  • ビバーク
  • ルートファインディング
  • ウェアのレイヤリング

講習会やガイドなどの専門家から1回教わっただけでは、技術は身につきません。
何度も何度も繰り返し練習して、実戦で使用して、また練習をする。

練習」→「実践」→「練習」.....

この繰り返しでようやく確かな技術となります。

 

例えば、「懸垂下降」は最も簡単でありながら、最も確実に難所を下降する技術なので、単独行のソロ登山者も是非とも習得して欲しい技術です。
しかし、実際にはやる事は多く、

  1. 自身の安全確保
  2. 支点の構築
  3. ロープの設置&投下
  4. バックアップの構築
  5. 下降
  6. ロープの回収

また、練習時に見落としがちな点として、本番では「ザックからロープを出す作業と、仕舞う作業がある」という事です。
このロープの出し入れが地味に面倒で時間のかかる作業で、こういった地味な動作の中で致命的なミスを起こすことも少なくありません。

一連の流れを一つのミスもなく確実かつ迅速に行えなければいけません。

 

確かな技術があれば、新しいレベルに挑戦出来るだけではなく、安全に登山を楽しむ事が出来ます。
そして、技術が増えれば、判断力の向上にも繋がります。

 

 

特徴3:すぐ次のレベルの山に挑戦する

「〇〇岳に登れたから、次は〇〇に挑戦!」と次々に挑戦するのも注意が必要です。

 

【やりすぎな例】
「1月の「赤岳」に登れたので、2月の「西穂」に挑戦して、それも成功したので、3月の「奥穂」や「槍」に挑戦する」

というのはやり過ぎです。

 

「赤岳」や「西穂」なども確かにアイゼン・ピッケルワークが必要となり、これらの山に厳冬期に登れれば一定以上の技術を有していると言えますが、冬季の「奥穂」や「槍ヶ岳」に登るには、更に数段上の技術や体力が必要となります。

少し厳しい言い方をすれば、「厳冬期の西穂」に登れたとしても、それが晴天無風のトレースがバッチリとついた状態で登頂した場合、いきなり次のステップに進むのは時期尚早と言えるでしょう。

 

次の段階に進む前に今一度「どのようなコンディションで登って、そこでどのような成長をしたのか」を改めて考えなければいけません。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本格的な雪山登山やバリエーションルートなどにチャレンジして、ステップアップをしていきたい場合、自分自身で考えて能動的に動いていくという事がとても重要になってきます。

明確な目標をお持ちの登山者の方で、当てはまるポイントがあった際は、日々の登山を見直してみてはいかがでしょうか。

※今回の内容は、高い志や目標のある登山者へ向けた記事であり、当てはまる登山者を否定したり、該当する山行を否定するものではありません。

 

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