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【体験談】夏山での恐怖体験「厳選5話」

登山歴も6年目に突入し、これまでの登山人生を振り返ると「あの時は、ちょっと危なかった」という事がいくつかあります。

今回は夏山での「怖かった体験」を5つご紹介していきます。

恐怖体験と言っても、決して「オカルト」的な類のものではございません。
登山をしていて実際に体験した話となり、一部 当時未熟だった故の愚かな行為も含まれていますので、ご了承の上お読み下さい。)

実際に遭遇した山での恐怖体験-夏山編-「5選」

第5位:ロープウェイ最終便が迫る中のラッシュ

槍穂高完全縦走2日目(西穂~ジャンダルム~奥穂)

これは登山を初めて2年目の時に行った「奥穂高〜西穂高」への1泊2日の縦走の時の話となります。

1日目に新穂高の白出沢から穂高岳山荘へと登り、
2日目に奥穂高岳から西穂高岳へと縦走し、その日の内にロープウェイで新穂高へと下山する。という計画でした。
※2022年7月現在、白出沢から穂高岳山荘へと至るルートは地震による崩落の為、通行不能となっています。

1日目のアプローチと、2日目の序盤までは順調に進みましたが、ジャンダルムを超えて天狗のコルを通過した辺りから、一緒に行動していた妻の歩行に遅れが出始め、間ノ岳に到着する頃にはかなり時間を押すようになってきました。

私自身は体力に余裕があったことと、翌日(月曜)からの仕事が気になり、妻の様子は分かっていながらも、先を急ぐ事ばかりを優先してしまいました。

私:「もう少し早く歩いてくれ!」
妻:「もう無理、これ以上は早く歩けない!」

妻の体力は限界を迎えており、足取りも覚束ない状態で、はっきり言って非常に危険な状態でした。

 

 

最悪の雰囲気の中、なんとか西穂の山頂に到着した時、時計を見ると終電の2時間前「ギリギリ間に合うかもしれない」
西穂から独標までの区間も平坦な所は小走りで駆け抜けて、独標以降は猛ダッシュ。走りに走り、なんとか最終のロープウェイに間に合う事が出来ました。

 

もう今から5年も昔の話で、その時から十分成長したので正直にありのままを書きましたが、取っている行動の全てが最低です。

「どこが怖い話なんだ」と言われそうですが、似た様な山行をされている方もおられるのではないでしょうか?
一般社会人であれば休みは良くて2日、行きたい山域に足を伸ばしてみたはいいが、行動可能な時間としてのタイムリミットが迫ってきていても、翌日の仕事の為に無理をしてでも行動する。

しかし、この余裕の無さが事故を誘発するという事を忘れてはいけません。

 

 

第4位:プチ滑落 / 西穂高岳

槍穂高完全縦走2日目(西穂~ジャンダルム~奥穂)

これは、先程の「奥穂〜西穂」への縦走時とは別で、初めて西穂高岳に登頂した時の話となります。

この時はソロで登っており、早朝だったことあり、登の間は他の登山者もおらず静かな稜線歩きを楽しんでいましたが、西穂高岳から降り始める頃にはロープウェイの始発組が続々と登って来ました。

途中、登ってきた登山者と離合が発生したので、岩の上に避けようとした瞬間、足を滑らせました。
「しまった!」
一瞬頭の中で"滑落"の二文字が過ぎりました。

幸いにも、数十センチ程度のプチ滑落で済みましたが、お尻と脛を強打したようで凄まじい痛みでした。

その時はアドレナリンが出ていたのか、「痛ってぇー!!」と言いながら下山しましたが、
帰ってから鏡を見ると、かなり酷いアザになっていました。

 

因みに、この時打った脛の骨は陥没して、4年以上たった今も治っていません。

 

第3位:漆黒の道迷い / 「大峰山脈」

比良山系北部縦走・テント泊(蛇谷ヶ峰~武奈ヶ岳)41

道迷いの経験は夏山で2回ほどあります。

その内の1回が大峰山脈の八経ヶ岳に行った際の出来事です。

この時は行動時間が全体的に遅れており、山頂に着いた時点で15時を回っていました。
10月も下旬に差し掛かり、日没まで2時間をきっていました。当然ですが、日没までに降りきる事は出来ず、登山口まで残り1時間ほどの距離まで来た頃に完全に日が沈んでしまいました。

 

前には他の登山者もいたので、ヘッドライトを付けて落ち着いて下っていたのですが、突然前の登山者の姿が見えなくなりました。

しばらく歩いて「何かおかしい」と気がつきました。
明らかに傾斜がきつく、地面は落ち葉だらけで、完全に道を逸れていました。
辺りは漆黒の闇、ヘッドライトの光量もショボくて頼りなくて、どんどん恐怖が襲って来ました。

幸いにも来た道であろう方向に戻ると直ぐに正しい登山道に復帰できましたが、漆黒の中の道迷いは物凄く怖かったです。

 

もう一度言います「道迷いは物凄く怖いです。

 

第2位:熊との遭遇 / 北アルプス

これまで6年間の登山歴の中で、4回 熊に遭遇した事があります。

1回目:8月の槍ヶ岳への登山中、沢筋で遭遇...距離10mくらい
2回目:9月の西穂高への登山中、鍋平駐車場で遭遇...距離5mくらい
3回目:5月の槍ヶ岳への登山中、右俣林道で遭遇...距離3mくらい
4回目:7月の笠ヶ岳への登山中、左左俣林道で遭遇...距離30mくらい

全て中部山岳国立公園での遭遇となります。

全て明るい時間帯の遭遇で、「熊鈴」も携帯しておりましたし、私は妻との2人パーティーの為、結構な頻度で喋りながら歩いています。
出来る対策はしていたと言えるでしょう。

その上で4回も遭遇しているので、もはや運が無いといか言えません。

流石に熊はメチャクチャ怖かったです
心臓がバックバクでした。

 

最後に遭遇してから2年以上は遭遇していませんが、今後2度と会いたくありません。

 

 

第1位:落石危機一髪

槍穂高完全縦走2日目(西穂~ジャンダルム~奥穂)

これまでで一番怖かったのは、2020年の7月に行った「槍穂高完全縦走」の際に遭遇した落石事件です。

「間ノ岳」を通過し「天狗ノコル」の方向へとクライムダウンを行っていた時、視界の上部でほんの少し何かが動いたように思った瞬間「危ない!」と声が聞こえるや否や、巨大な岩が落ちて来たのです。
(サイズ的には一番大きなスーツケース位はありました。)

咄嗟に身体を斜面に寄せました。
幸い、岩は私の30cm程横を落ちていき、斜面でバウンドと破壊を繰り返し、轟音を鳴り響かせながら谷へと消えて行きました。

あと少し軌道がズレていたら、私もろとも遥か下まで吹き飛ばされていたことでしょう。
今思い返してもゾッとします。

 

どうやら、頭上で順番待ちをしていた他の登山者がふと手を岩に置いた途端、岩が動き落ちていったようです。

この年は直前に大きな地震があった事で、山域全体で岩が不安定になっていた事もあり、常に注意を払いながら歩いていましたが、他者や自然による偶発的な落石にも十分に警戒しないといけないと、身を持って味わうこととなりました。

 

数十センチの差で、今無かったかもしれないと思うと、ゾッとします。

 

まとめ

怪談の類を期待して頂いていた方には面白くない話だったかもしれませんが、山で一番怖いのは「自然」なのです。

そして、危険な状況へと遭遇する要因の一部を作っているのは自分自身であるというをお伝えしたく今回の記事を書かせていただきました

ベスト5~3に関しては、正しい判断さえ出来ていれば防げた事案です。
ベスト2~1は最新の注意を払っていても、それでも危険な場面に遭遇してしまった事案です。

 

山ではどれだけ経験を積んできても「どうしてあんな判断をしたのか」と疑問に残る行動をしてしまう事があります。

 

「自分は大丈夫」と根拠の無い慢心は捨てて、安全登山への意識を再認識しましょう。

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