登山の必須装備の一つであるレインウェア。
私はMAMMUTのレインウェア「CLIMATE Rain-Suit AF」を使用しており、購入から約2年半が経過しましたので、ご紹介とレビューをしていきたいと思います。
妻とお揃いで購入したので、メンズ、レディースの両方をご紹介します。
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目次
【レビュー】MAMMUT レインウェア CLIMATE Rain-Suit AF
レインウェアの紹介
MAMMUTのレインウェア「CLIMATE Rain-Suit AF」の特徴を挙げると、、、
特徴
- GORE-TEX(R)PACLITE(R)Plusの採用により、上下セットで540gと軽量コンパクト。
- 耐水圧28000mm
- アジアンフィットモデルで、日本人の体型に合いやすい
では、早速、細部を見ていきましょう。
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フード
フードは3点調整式で微調整が出来る為、頭の形や雨風の状況に合わせて細かく対応可能で、「フードがズレて視界が妨げられる」という不快感はありません。
ヘルメットの着用も視野に入れて設計されている為、ヘルメットを被った時のフードの突っ張りはありません。
フロントポケット
ポケットは表側のフロント部分に2つ付いており、ファスナー類は全て「止水ファスナー」が採用されています。
(内ポケットはありません。)
フロントポケットの収納力は必要十分な大きさを備えており、スマホ、カメラ、行動食、GPSなど行動中に使用するであろう物であれば、どれでも収納可能な大きさとなっています。
ココに注意
最初の内はファスナーが少し硬いので、丁寧な取り扱いが必要な印象でした。
→【2025年追記】使用開始から約2年が経過しましたが、ポケットのファスナーは依然として固いです。どうしても気になる場合はファスナー用の潤滑剤を使用するとマシになると思います。
ポケットの位置は工夫がされている為、ウェストベルトやハーネスとの干渉はありません。
これは結構重要なので、評価ポイントです。
ツーウェイ フロントジッパー
何気にあると便利なのが下からも開けられる「ダブルジップ」。
男性であればトイレの際に、この機能があるかないかで利便性が大きく異なりますね。
また、テント・山小屋・車の中など、座った状態の時に下側を開けられるかそうでないかでは、窮屈差に大きさが生まれるので、こちらも評価ポイントです。
パンツ
パンツのウェストはドローコードで調整可能。
作りは単純ですが、レインウェアとしては必要十分なコンプレッション力がありますので、問題ありません。
膝下まで開閉可能なジッパーが配備されているので、靴を履いた状態でも脱着可能。
携帯性
重量が上下セットで「メンズ580g」「レディース480g」と登山用のレインウェアとしては比較的軽量な部類に入ります。
生地には「GORE-TEX(R)PACLITE(R)Plus」が採用されている為、付属の小さなスタッフバックに折りたたんで収納できるので、ザックの中に忍ばせおいても、邪魔になりません。
実際のフィールドでの使用感
撥水性
さて、一番重要な撥水性ですが、
この撥水性には感激しました。
ウェアに降り注ぐ雨が、しっかりと水玉となって落ちていってくれます。
パンツもこの通り。
生地の撥水性が高い為、ウェアの保水率も低い印象です。
保水率が低いということは、乾きも早いということです。
雨量や行動時間などにもよりますが、雨が止んだ後や、雨が当たらない場所に移ってからも、ウェアを着用したままでいれば10~30分程で乾いてくれます。
ポイント1
「どれだけ乾きやすいか」は泊まりで山に行く場合には、重要なポイントとなります。
特にテント泊など非常に限られたスペースしかない場合、この「乾くスピード」が登山の快適性を大きく左右します。
ポイント2
1度、凄い豪雨の中で約2時間着用して行動したことがあります。
黒部の下の廊下に行った時のことです。当時の雨量の数値は覚えていませんが、降雨により短時間で登山道に川が出来るくらいの雨量でした。
この時は流石に「雨水は水玉になって全て落ちる」とはならずに、生地への染み込みもある程度は発生しており、内側は汗の群れも相まって内側も少し濡れていました。
それでも約2時間雨に打たれながらの活動をしましたが、不快感に見舞われたり体調に異変を起こしたりするともなく問題なくその日の行動を終える事が出来ました。
撥水性の維持には定期的なメンテナンスが欠かせません。
洗濯→乾燥→熱処理→撥水処理が基本ですが、熱処理が一番大事です。ネットで検索すると色々なメーカーがメンテナンス方法を公開しているので、参考にしてやってみましょう。
洗濯の頻度は使用したら毎回という意見と、ワンシーズに1回という意見など色々とありますが、個人的にはワンシーズに1回洗濯が基本で、実際の雨天で使用した場合や、汗や汚れが沢山ついた時は適宜洗うという風にしています。
蒸れに付いて
レインウェア選びで一番気になるのが、「蒸れ」ですよね。
結論から申し上げると、
このレインウェアは蒸れにくいと思います。
実際に使ってみた感じでは、
≪晴天のウィンドブレーカーとしての使用時≫
歩行スピードを上げて歩いている瞬間は、若干内側での熱が籠った感じはありますが、、休憩時など止まっている時に軽くファスナーを開けたりして、熱や湿気を逃してやるなどの配慮さえしていれば、「内側が汗で濡れる」という事は起こらずに、比較的ドライな環境を保つ事ができています。
≪雨天の雨対策としての使用時≫
雨天時の群れに関しては、雨量やザックの重量、上り下りなどで大きく異なります。
小雨でザックが軽い場合などは上述の晴天時のウィンドブレーカーとしての使用時と同じですが、テント泊装備などの高重量での登りの時は、どうしても群れは多少なりとも発生しますが、行動中に不快感に見舞われるという事はありません。
大前提
勘違いしてはいけないのが「絶対に蒸れないレインウェア」というものはありません。
歩行スピードや、荷物の重量、風の有無など、いろいろな条件で蒸れの度合いも変わってきますが、ゴアテックスであろうが、独自の透湿素材であろうが、蒸れは大なり小なり発生します。
パンツの歩きやすさ
レインウェアなので、生地自体の伸縮性はありません。
しかし、生地の内側の滑りが良い為、腿を上げた際の"ツッパリ感"はほとんどなく、ストレスを溜める事なく快適に歩く事が出来ています。
因みに、足を非常に大きく上げた際に、パンツの裾は足首の少し上くらいの場所にきます。
雨量にもよりますが、ハイカットシューズであればゲーターを着用しなくても、雨水が靴の内部に侵入するという事は起こっていません。
着心地について
実際に着用した感じでは、内部空間にはゆとりを残しつつも、スタイリッシュな印象です。
気温の低い時期であれば、内部にミドルウェアを追加で着用しても、問題はないでしょう。
また、スタイリッシュでありながらも、
肩回りや、上腕二頭筋などの関節部分には、動きを想定した裁断がされており、ダイナミックな動きをしても「ツッパリ感」は特にないので、岩陵帯などでも安心して着用する事が出来ます。
「シルエットはすっきりと見えつつも適度なゆとりを確保しており,思い切り動けます。」
というメーカーのキャッチコピーにも納得です。
前述の通り、非常に軽量で着心地も抜群の為、雨の日だけではなく、ウィンドシェルとしても積極的に活用できます。
実際に、槍ヶ岳に北鎌尾根から登った際、稜線上では長時間着用していましたが、群れも最小限に抑える事ができ、快適に過ごす事が出来ました。
168cm、58kgの男性が「ヨーロッパS、アジアM」を着用するとこんな感じ。
(上半身は、半袖1枚。下半身の内側には3シーズンパンツを着用)
162cm、51kgの女性が「ヨーロッパS、アジアM」を着用するとこんな感じ。
(上半身は、半袖1枚。下半身の内側には3シーズンパンツを着用)
メンズ
- 【ヨーロッパXS、アジアS】
身長:162〜168、胸囲:85〜91、ウエスト:71〜77、股下:75 - 【ヨーロッパS、アジアM】
身長:167〜173、胸囲:89 - 95、ウエスト:75〜81、股下:77.5 - 【ヨーロッパM、アジアL】
身長:172〜178、胸囲:93〜99、ウエスト:79〜85、股下:80 - 【ヨーロッパL、アジアXL】
身長:177〜183、胸囲:97〜103、ウエスト:83〜89、股下:82.5 - 【ヨーロッパXL、アジアXXL】
身長:182〜188、胸囲:101〜107、ウエスト:87〜93、股下:85
参照サイト:MAMMUT公式サイト
レディース
- 【ヨーロッパXS、アジアS】
身長:152 - 158、胸囲:77 - 83、ウエスト:58 - 64、股下:75 - 【ヨーロッパS、アジアM】
身長:157 - 163、胸囲:80 - 86、ウエスト:61 - 67、股下:77.5 - 【ヨーロッパM、アジアL】
身長:162 - 168、胸囲:83 - 89、ウエスト:64 - 70、股下:80 - 【ヨーロッパL、アジアXL】
身長:167 - 173、胸囲:86 - 92、ウエスト:67 - 73、股下:82.5 - 【ヨーロッパXL、アジアXXL】
身長:172 - 178、胸囲:88 - 96、ウエスト:87 - 93、股下:85
参照サイト:MAMMUT公式サイト
耐久性にも期待できそう
軽量でありながら、耐久性にも期待が持てそうです。
雨は降っていなくても、風が強い日や寒い日にこのウェアを着て山に出掛けており、岩場も登っています。
上の写真のように狭い岩場(チムニー)を登ってウェアが岩と擦れたり、軽く滑落して岩の上を滑る場面もありましたが、小さい傷を含め破損は一切発生していないので、耐久性にも来たが持てそうです
※勿論、岩の種類や、突起物の有無、衝撃の強弱など、条件によっては、破れる時は破れてしまうかもしれませんが、、、これはどんなウェアでも同じ事ですね。
使用開始から約2年が経過し、雨天時の着用は勿論ですが、晴天時でも風が強い日は積極的に着用しており、着用頻度は高いですが、特に不具合もなく問題なく使用出来ています。
その他、日常使い
冬の北海道一周の時に、ダウンの上からアウターシェルとして「CLIMATE Rain-Suit AF」を着用して、約10日間の旅を行ないました。
下界での観光の為、激しい運動はないので群れ等は元からありませんが、降雪の中での移動や氷点下10数度の冷たい風が打ち付けていましたが、風を完全にシャットダウンしてくれたので、非常に快適に観光する事は出来ました。
まとめ
気にいっているポイント
- MAMMUTでカッコイイ!
※性能を備えている事は大前提ですが、見た目がカッコいいとモチベーションも上がり、雨の中の行動も苦ではなくなる。
- スタイリッシュでありながら、動きやすい
※スタイリッシュであれば、風の影響を受けにくく、岩や木に引っかかるリスクを下げる事が出来るので、稜線上で活動する場合や、雨天も積極的に活動する場合は大切なポイント。
- 耐久性も納得
※購入から約2年使用しており、雨天以外にもウィンドシェルとして積極的に使用していますが、特に破損も起こっていません。また岩場や岩稜コースである程度岩と接触があっても破損もありません。
- 軽量で持ち運びに便利
※レインウェアはヘッドライトと同じで、全山行における必須装備の一つ。とはいえ、重いと持って行くのが嫌になるので、軽量性は非常に重要。
- 上下セットでお得
※高機能でありながら、上下セットで5万円は安い!
結論としては、非常に優秀なレインウェアだと思います。
値段も上下セットで定価が5万円と、レインウェアとしては平均的な価格でありながら、必要十分な機能性で雨の日の登山も積極的に出かけたくなる1着です。
ご紹介した通り、雨を凌ぐだけではなく、夏の稜線上での耐風対策としても積極的に活用できる点も非常に気に入っています。
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