山のノウハウ 装備について

【登山用品】これだけはお金をかけろ「ケチってはいけない基本装備」

2019.08水晶岳

9月になり、山の中での暑さも少しずつ安らぎを見せ始め、「これから登山を始めてみよう」と計画されている方もおられるのではないでしょうか。

とは言っても「いきなり全ての装備を揃えるのは難しい」のが実情だと思います。
(※安全面からは本来全て登山の装備を用意すべき所ではありますが...)

今回は「初心者でもお金をかけるべき装備」を3つをご紹介します。

【登山用品】これだけはお金をかけろ「ケチってはいけない基本装備」

その1「登山靴」

夏山装備 登山靴

靴だけは絶対に、専用の登山靴を用意して下さい。

登山は足で登るアクティビティです。

登山靴の優劣は、快適性だけではなく、上半身の安定性にも影響します。

自分にあった適切な登山靴であれば、どんなシチュエーションでも安定して歩くことができますが、
不適切な靴の場合、靴擦れなどの軽度の問題だけではなく、バランス力の欠如により転倒したりなど、事故を誘発する危険すらあります。

 

本格的な登山靴は5万円前後する場合もあり、簡単に手が出しにくい装備品ではありますが、必ず適切な登山靴を購入しましょう。

▼ポイント

【サイズ感が重要】
登山靴はサイズ感が非常に重要です!

  • フィッティングは妥協せず、サイズのあった専用のシューズを購入して下さい。
    サイズの合っていない靴を無理をして履き続けても、馴染むという事はありません。
  • ヨーロッパメーカーの登山靴は高性能でカッコいいものが沢山ありますが、日本人の足は「甲高で幅広」な人も多く、残念ながら足に合わない人も一定数います。(※私もその一人です....泣)
    登山靴は本当に沢山のメーカーから出ているので、しっくりとくる登山靴と出会えるまで、20足だって試し履きをするつもりで探しましょう。
  • 数足を試し履きをしてもしっくりとこない場合、店員は必ず「インソールを変えると履き心地が変わりますよ」と購入を促してきますが、個人的にはインソールの交換ありきでの登山靴の購入はお薦めできません。
    インソールの交換は疲労の軽減や保温性の向上などの+αの効果を付与するもの
    であって、履き心地は靴との相性で決める方が無難だと思います。

【靴のタイプ】

本式の登山靴と言っても全てがハイカットのゴアテックスブーツという訳ではありません。「アルパインブーツ」「ハイキングシューズ」「アプローチシューズ」「トレランシューズ」...などと様々な種類があり、それぞれに一丁異端があります。

予算が許すのであれば、種類の異なるタイプを2足ほど保有し、山行によって使い分ける事が最も理想的となります。

「アルパインブーツ」

メリット:ソールが硬いので、重荷を背負った状態での長時間の歩行でも足裏が疲れにくい。岩稜地帯で指先に体重を預けるような際に本領を発揮する。靴の中に水が浸水しにくい。
デメリット:重く、足首の可動域が狭く、ソールの厚みもあり地面の情報が伝わりにくい。一度、浸水すれば乾きにくい。

「アプローチシューズ」

メリット:ソールは薄く地面の情報を伝えやすく、フリクションの良い素材が多く、岩場で滑りにくい
デメリット:ソールが薄いメリットの裏返しとして、足裏の疲労が溜まりやすく重荷を背負った状態での長時間の歩行には向かない。岩稜地帯で指先に体重を預けるような姿勢も得意とはしない。岩を捉えやすいソールの為、土や泥にも弱い。靴の中に水が浸水しやすい。

「トレランシューズ」

メリット:軽量に優れ土や泥に強い。
デメリット:岩場には弱い、靴の中に水が浸水しやすい。

 

【1足しか買う余裕がないのなら、コバ付きがオススメ】

  • 先述の通り、靴は夏用として1~2足の種類の違うタイプの保有が最も理想的ですが、ひとまずが1足しか購入できない場合は、踵にコバのある本格的なアルパインブーツの購入をお勧めします。アルパインブーツは、最近流行りのローカットの軽量シューズに比べてソールも固く重いですが、その代わりに、アイゼンを装着する事ができるので、雪渓が残るルートにも対応できます。
    (※軽量シューズでもチェーンスパイクの装着は可能ですが、本式のアイゼンと比べて対応できる場面は限られてきます。)
  • 本格的なアルパインブーツが1足あれば、本格的な雪山登山を除き、ハイキングから縦走、岩稜ルートの全ての登山に対応できます。

▼間違っても、スニーカーでの代用は絶対に止めて下さい。

スニーカーと登山靴では靴底が全く違います。

・グリップ力不足で転倒をしたり、
・靴が柔らかくて靴擦れを起こしたり、
・ちょっとした水たまりで水が染み込んだり、

他にも色々と危険な理由がありますが、
兎に角、スニーカーでの登山は絶対に危険です。

 

その2「ウェア(行動着)」

夏山装備 ウェア

行動中に着る上下のウェアは、「登山専用のウェア」の購入をお勧めします。

はっきり言って、登山のウェアは高いです。
「えっ、Tシャツ1枚でこんなにするの!?」って金額します。

しかし、専用のウェアは高い分、「吸乾性発汗性伸縮性」に優れており、登山中の不快感を出来る限り軽減してくれます。

 

夏山装備 ウェア

不快感の軽減はとても重要です。
特に登山を始めた頃は、登るという行為自体が苦しいので、そこに加えて「全身汗だくで衣類が地肌にへばりつく」なんて状態になれば、下手をすれば登山が嫌いになってしまいます。

不快なだけではなく、汗びえは低体温症へと繋がる危険性があるという事を忘れてはいけません。

(※綿のシャツとかは汗冷え確定なので、絶対に辞めて下さい。)

 

もしも既に登山をされている人が、恋人や妻を登山に連れて行きたい場合、「専用のウェア」をプレゼントしないと、次回からは山に来てくれないかもしれません、、、。

 

因みに、私が登山を始めた時に初めて購入したウェアは、シャツが定価1.5万円、パンツが定価2万円と結構な高額な品でしたが、購入してから6年経った今でも現役で活躍しています。

▼選ぶ際のポイント

【ウェア】

  • 脇や背中などの特に発汗の多いところにはメッシュ生地を取り入れているモデルが特にオススメ。
  • 通気性は大切ですが「全体がメッシュ生地になっているタイプ」や「あまりにも生地が薄いタイプ」だと枝に引っかかると直ぐに破れてしまうので要注意。

【アンダーウェア】

  • ミレードライナミックメッシュ」などのアンダーウェアの併用をすると、発汗性を更に高めてくれるので、特にオススメ。
  • アンダーウェアは、真夏から真冬まで通年使えます。
  • アンダーウェは、サイズ感はピッタリでないと効果があまりありませんので、ご注意。

因みに、夏にアンダーウェアを切ると一瞬暑いように思いますが、アンダーウェアによりウェアと地肌の間に空気の層が生まれることで、大量に汗をかいても衣類と地肌がくっつくという事が起こらず、身体の熱を適切に排出してくれるので、結果的に快適に過ごす事が出来ます。

 

【パンツ】

  • パンツは特に伸縮性が高いものがオススメ。
  • ベルト無しで履けるタイプがオススメ。(ベルトがあるとザックのウエストベルトと干渉して痛い場合がある)

▼備考

最近は「全身ワークマン」という人もいるそうですが、強い拘りが無ければ、登山用品を購入した方が間違いないです。

 

その3「ヘッドライト」

ヘッドライトは、必ず登山用品を購入して下さい。

(間違ってもホームセンターの安物はいけません。)

ヘッドライトも、登山靴やウェアと同様に高いです...。

登山を始めた頃は、夜明け前からの行動や、日没後の残業もほとんどないので、ヘッドライトを使う機会は殆ど無く、高価なモデルを購入するのを躊躇うことでしょう。

 

しかし、大切なポイントが2つあります。

【緊急時】
人間は暗闇ではな何も見えません。
何も見えなければ行動不能となることは勿論ですが、ビバークすらできないでしょう。
緊急時の光量の大小はそのまま「安心・安全」へと直結します。

【頼れる相棒】
本格的に登山を進めていくと、夜明け前からの行動も日常的になります。
緊急時だけではなく、常に使う装備になるので、購入時の選定は妥協はしない方が良いです。

 

そして、ヘッドライト選びで大切なポイントは、長く使える適切なモデルを選ぶという事です。
選び方を間違えると、後々買い替える羽目となり痛い出費となってしまいます。

▼選ぶ際のポイント

【軽量性】
頭に装着する装備なので、軽い方が断然"楽"です。
岩稜登山や雪山登山を始めると、「ヘルメット」との併用も出てくるので、尚更軽い方がいいです。

光量が強くとも、重いものだと首や頭に負担がかかり、疲労が蓄積してしまいます。

重量は100gを切るくらいの方が良いでしょう。

【光量】
ヘッドライトの光量は明るいに越した事はありません。
これまでの経験的に、最大光量450ルーメン」はあった方が良いです。
※これ以上明るいと、バッテリーの持続性が低くなったり、重たくなったりするので、このくらいが丁度良いと思います。

【バッテリーの持続性】
いくら明るくても、バッテリーの持ちが悪ければ意味がありません。
個人的にはバッテリーと単四電池のどちらも使える併用可能なタイプがオススメです。

電池のみ対応の場合、電池の残量が分からず交換をケチってしまって、いざという時に電池切れを起こす事があります。(予備電池は必ず持ちます。)

▼紹介している商品

ペツル・アクティックコア:¥8,800(税込)

ぺツル公式サイト」「Amazon

 

逆に高価である必要がない装備

レインウェア

「レインウェア」は効果である必要はない。

この理由ですが、

  1. 防水透湿素材であるゴアテックスなどは5年以上経過すると、生地が劣化し本来のパフォーマンスを発揮しなくなる。
  2. どれだけ高価なモデルを購入しても、ある程度は蒸れる。
  3. 雨の日は基本的に山に行かない場合、レインウェアの出番は予想以上に少ない。

使わなくても生地の劣化は進んでしまうので、高価なウェアを買っても「あまり使わない内に買い替える時期が来た」ということも起こりえます。

 

最初の1着は安価なモデルを選択し、2着目を購入するときに自身のこだわり品を購入するのをおすすめします。

【備考】

「高価である必要がない」と言っても、登山用であることは必須条件となります。
ビニールの雨カッパなんて論外です。
全く汗を排出しないので、全身汗だくになって、低体温症になります。

 

まとめ

今後やっていきたいのが、「登山」なのか「ハイキング」なのか

登山として山に入るのであれば、装備はしっかりとした専用の装備品を揃えるべきでしょう。

それは、基本的に低山でも高山でも同じことです。

 

登山の用品はどれも高く、一度購入すれば、簡単に買い直す事はできません。

今後の進みたい方向を視野に入れて選ぶ事が理想ですが、そこまで明確に分からない場合は、汎用性の高いものを選ぶようにしましょう。

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