クライミングに必要な装備は沢山ありますが、今回は最低限必要な装備を次の3点に触れながらご紹介して行きます。
- 装備の紹介
- 装備の価格
- 装備の選び方
それでは早速見ていきましょう。
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クラミングに必要な装備&ギアと費用「トップ・リード・マルチ」
「基本装備」これがなければ始まらない
まずはこれがないと始まりません。
- ロープ(25,000円〜)
- クライミングシューズ(10,000円〜)
- ヘルメット(6,000円〜)
- ハーネス(10,000円〜)
- セルフビレイコード(6,500円〜)
- チョークバック(2,000円〜)
- ビレイグローブ(1,000円〜)
合計:78,500円〜
二人でクライングを楽しむ場合の合計金額は93,000円〜となります。(クライミングシューズ、ヘルメット、ハーネス、セルフビレイコードが2個ずつとなります。)
装備選びのポイント
▼クライミングロープ
ゲレンデでのクライミングでは、エーデルリッドの「EagleLight ProDry(イーグルライトプロドライ) 9.5mm」の60mを使用しています。
- ロープの長さは、50m以上が原則となりますが、迷った場合は60mを選べば間違いはありません。暫く使い込んで長いと思えば両端を5mずつ切ればOKです。(※余ったロープは捨て縄などに活用できます。)
- ロープの太さは9.5mm前後の細いタイプがお勧めです。「細いものはビレイがし難いという意見」もありますが、あまりにも極端なものであれば動作に影響はありません。それよりも細くて軽量なモデルの方が取り回しもしやすくて便利です。
- ドライ加工は必須です。
- ロープの中間地点に半分の印があるタイプは便利です。
▼クラミングシューズ
クライミングシューズは色々はブランドから出ていますが、最初の1足は高価なモデルは必要ありません。
最初の内は一番安価なモデルでも十分に登れます。(最初は良いシューズを買っても技術が靴の性能に追いつきません。)
定期的にクライミングに勤しんで最初の1足が屁たってきた頃には技術も向上しているので、2足目で少し良いシューズを買うので良いと思います。
ハーネスはクライミングの必須装備ですが、登山においても使用する可能性があります。
その為、ギアラックや腰パッドの形状なども大切ですが、履き心地やザックとの相性もハーネス選びの際に考慮したいポイントとなります。
▼セルフビレイコード
クライミングや登山において必要となる「セルフビレイコード」ですが、近年はダイナミックロープなどと同じく伸縮性のある素材によるセルフビレイコードの使用が推奨されています。
スリングでの自作に比べると高価なものとなりますが、安全の為には適切な装備を揃えるようにしましょう。
▼参考リンク
ペツル アジャストコネクト 公式サイト
https://www.alteria.co.jp/sport/connect-adjust/
登山インストラクターである栗山氏がYoutubeで「ランヤードシステムについて」詳しく解説されています。
https://www.youtube.com/watch?v=RZeyJnFw2R4&t=378s
トップロープ
トップロープクライミングを楽しむには、冒頭の「基本装備」に加えて、次のギアが必要となります。
- スリング120cm×2本(1本:2,000円〜)
- スリング240cm×1本(1本:4,000円〜)
- 安全環付きカラビナ6枚(1枚:2,000円〜)
- ビレイデバイス1個(1本:4,600円〜)
合計:24,600円〜
ギアの使い道
▼支点構築
支点構築用に「120cmのスリング」と「安全環付きカラビナ」を使用します。大抵の場合はスリングは1本で足りることが多いですが、念の為2本常備しています。
▼バックアップ
長めの「スリング」と「カラビナ」でバックアップを作成します。トップロープの場合、万が一支点が崩壊すると死亡事故に繋がるので、可能な限りバックアップは設けるようにしましょう。
▼ビレイ
大きめの「HMSカラビナ」と「ビレイデバイス」でビレイを行います。ビレイに使用するHMSカラビナはマイナーアクシスを防ぐ為に可能な限り”反転防止機能付きカラビナ”の使用を推奨します。
装備選びのポイント
▼ビレイデバイスについて
私はぺツルのルベルソ(右の赤)を使用しています。色々なメーカーからロック機能付きのモデルなどが出ていますが、最初はビレイのシステムを学ぶ為にもシンプルで軽量なモデルを選ぶようにすると良いと思います。
また、左の緑色のビレイデビバイスの場合、安価で軽量なのですが、ダイレクトビレイに対応していない為、今後マルチピッチクライミングを始めよと思った際に使用することができません。価格的にも大きな差はない為、最初からルベルソの様にダイレクトビレイに対応したモデルを購入しておく事をお勧めします。
▼参考リンク
ペツル公式サイト「https://www.alteria.co.jp/sport/reverso/」
リードクライミング
リードクライミングを行う場合、冒頭の「基本装備」に加えて、次のギアが必要となります。
- スリング120cm×2本(1本:2,000円〜)
- スリング240cm×1本(1本:4,000円〜)
- 安全環付きカラビナ6枚(1枚:2,000円〜)
- ビレイデバイス1個(1本:4,600円〜)
- クイックドロー6本(1本:2,000円〜)
- アルパインクイックドロー2本(1本:3,000円〜)
合計:42,600円〜
ギアの使い道
▼中間支点
リードクライミングはトップロープクライミングと異なり、登ながら中間支点をとって行かなければいけません。
中間支点と取る為に、クイックドローが必要となります。必要な本数はトポ(ルートガイド)を見れば記載がある場合もありますが、私はアルパインヌンチャクと併せて8本あれば今のところ足りています。
▼ビレイ
大きめの「HMSカラビナ」と「ビレイデバイス」でビレイを行います。
▼支点構築
支点構築用に「120cmのスリング」と「安全環付きカラビナ」を使用します。大抵の場合はスリングは1本で足りることが多いですが、念の為2本常備しています。
※リードで登った後に、残置カラビナで降りてくる場合には不要。
▼バックアップ
長めの「スリング」と「カラビナ」でバックアップを作成します。トップロープの場合、万が一支点が崩壊すると死亡事故に繋がるので、可能な限りバックアップは設けるようにしましょう。
※リードで登った後に、残置カラビナで降りてくる場合には不要。
装備選びのポイント
クイックドローは色々な種類があり、それぞれに長所と短所がありますが、「これでないとダメ」というのは特にありません。大雑把に言うと"軽量性"と"使いやすさ"で選ぶことになります。
- スリング部分が太くで少し硬くてクリッピしやすいもの。
- スリングが細くて軽量なもの。
- カラビナのゲートが湾曲していてロープがかけやすいもの
「どれが最適解か」は使用者の好みや、挑むルート、使用する環境にもよって様々です。
敢えて言うならば、最初は揃えるものも多く予算的にも厳しいと思うので、「コスパの優れた物」を優先すると良いと思います。最初の内は、クイックドローの構造の違いを感じるほど難易度の高いルートには挑まないと思うので、それよりは予算優先で必要な装備をしっかりと揃えるようにしましょう。
シングルロープで登る場合、ロープの屈折が大きくなるとロープの流れが悪くなり登攀がし難くなります。
またそれだけではなく、万が一の墜落時に1ピンにかかる荷重が増える為、非常に危険な状態となります。安全の為にも、アルパインヌンチャクを活用してロープの流れが良くなるように努めるようにしましょう。
マルチピッチクライミング
マルチピッチクライミングを行う場合、冒頭の「基本装備」に加えて、次のギアが必要となります。
- スリング120cm×4本(1本:2,000円〜)
- 安全環付きカラビナ12枚(1枚:2,000円〜)
- ビレイデバイス2個(1本:4,600円〜)
- クイックドロー6本(1本:2,000円〜)
- アルパインクイックドロー2本(1本:3,000円〜)
- フリクションコード2本:(1本:1,000円〜)
合計:61,200円〜
ギアの使い道
▼中間支点
マルチピッチクライミングもリードクライミングと同様、登ながら中間支点をとって行かなければいけません。
中間支点を取る為に、クイックドローが必要となります。必要な本数はトポ(ルートガイド)を見れば記載がある場合もありますが、私はアルパインヌンチャクと併せて8本あれば今のところ足りています。
▼ビレイ
大きめの「HMSカラビナ」と「ビレイデバイス」でビレイを行います。
▼支点構築
支点構築用に「120cmのスリング」と「安全環付きカラビナ」を使用します。大抵の場合はスリングは1本で足りることが多いですが、念の為2本常備しています。
トップロープの支点と異なり、2人分の支点構築用のギアが必要となります。
まとめ
今回ご紹介している装備は、必要最低限の装備となります。
クラミング中に事故が発生した際に、セルフレスキューが必要となった際には、今回ご紹介している装備品だけでは対応することが出来ません。
特にマルチピッチクライミングなどのメンバーの全員が岩に取り付く場合などは、要注意となります。
今回のご紹介した内容は、今後の参考としていただき、必ず専門書籍などからも情報収集をお願い致します。
▼おすすめの書籍
またクライミングの独学は非常に危険です。必ずガイドや講習会など専門知識を持った指導者から学習される事を強くお勧めします。
▼最後に...
クライミングは通常の登山と違い、敷居の高いカテゴリーだと思います。
しかし、クライミングを始めて基礎を身につけると、登山の世界は大きく広がります。
また、2人以上のパーティーで山に入られている場合、マルチピッチの基礎を覚えると、今後実際の登山における安全確保にも繋げて行くことができます。
安全にクライミングを楽しんでいきましょう。
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