私は日帰り登山やテント泊時の山頂往復時のサブザックとして、アライテントから出ている「ライペン RAIZ PACK(28L)」を使用しています。
購入から約2年が経過しましたので、耐久性などを含めて紹介とレビューをしていきたいと思います。
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【レビュー】超軽量サブザック「ライペン RAIZ PACK」
サブザックを購入した理由
私は普段、テント泊用のザックとしてマカルー80Lを使っています。
大容量で冬期登山など荷物が多くなる時にも活躍してくれるのですが、
テント場から山頂を往復する場合など、必要最低限の荷物しか入れない場合、オーバースペックになってしまいます。
こんな感じで、ザックはぶかぶかで背負い心地も最悪です。
これを解消する為にサブザックの購入を決めました。
しかし、快適さの為にサブザックを購入しても、装備全体の総重量が増えてしまえば本末転倒です。
色々と探してみて、アライテントから200gという超軽量なサブザックが発売されているのを見つけたので購入しました。
ザックの紹介
まず、アライテントの「ライペン RAIZ PACK」がどんなザックかを説明すると、、、
RAIZ PACKの特徴
- 山岳テントで有名なアライテントが制作している。
- 超軽量(20L:190g/28L:210g)
- 生地にはエアライズのフライシートと同じ素材(30dn)が採用されてり、ボトム部分(底)は210dnナイロンを使用されている。
- 折り畳めば、雨蓋の中にコンパクトに収納できる。
- サイズは20Lと28Lがある。
- 軽量ながらピッケルやストックを装着可能。
※詳しくはアライテント公式サイトをご確認下さい。
超ざっくりとまとめると、
「テントで有名なアライテントの超軽量なサブザック」ということです。
建前はこのくらいにしておいて、早速、細部を見ていきましょう。
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私は28Lを購入しました。
サイズ
サブザックの雨蓋部分に折りたたんだ本体を収納することができるので、非常にコンパクトに収まります。
これならサブザックとして、メインのザックの中に忍ばせておいても気になりません。
※尚、この記事でのサイズや使用感覚などは全て28Lを基準に記載しています。
広げるとこんな感じ。予想以上に大きい印象です。
- 容量:28L
- 重量:210g
- 背面:45cm
MAXの80%くらいまで荷物を詰めてみるとこんな感じです。
肝心の収納力ですが、28Lという事もあり、雪山日帰り装備が全て収納可能となります。
尚、逆に28Lだと夏の日帰り登山などでは、サイズ的なオーバースペックとザックの生地が柔らかい事も重なり、荷崩れを起こす事があります。
【本体に収納出来たもの】
・50mダブルロープ1本
・プローブ
・ショベル
・ハードシェエル
・防寒着(ダウン)
・予備の手袋
・バラクラバ
・ツェルト
・水筒(サーモス)
・座布団
・地形図
・ゴーグル
・モバイルバッテリー
・予備電池
・常備薬
・非常食
【雨蓋に収納したもの】
・サングラス
・ヘッドライト
・行動食(ジップロックM)
ロープが無い場合や長さが30mの場合、アイゼンもザックの中に収納可能。
サイズの選び方
ライズパックは20Lと28Lの2種類が出ていますが、サイズ選びの目安をまとめてみました。
▼20Lで対応可能な範囲
容量:20L、重量:190g、背面:41cm
夏の日帰り登山(ロープ等はなし)
雪山ハイキング(ロープ、ショベル、プローブは無し)
▼28Lで対応可能な範囲
容量:28L、重量:210g、背面:45cm
本格的な雪山登山(ロープ、ショベル、プローブあり)
UL装備のテント泊で使用する場合(夏)
背面パット
後ろはこんな感じ。軽量サブザックですので、当然ですが吸汗性能などは皆無です。
背中側〜底には210dnのナイロンが使われており、まずまずの厚みとなっています。
しっかりと自立するところは評価ポイントです。
注意ポイント
背面パットの厚みは最低限の為、背中部分には座布団等のマット類や防寒着などクッション性のある装備を入れるなど、パッキングを工夫する必要があります。
横から見るとこんな感じ。
サイドポケットがついていますが、申し訳程度の深さしかないので、ちょっと実用的ではなさそうです。
ポイント
写真では分かりにくいですが、左右に4箇所(計8箇所)ループがついており、追加でコンプレッションベルトやバンジーコードを装着する事ができます。
この辺りが他のサブザックとの大きな違いとなります。
ショルダーハーネス
ショルダーベルトは、超軽量のサブザックの割には、比較的厚みがあります。
ザックが揺れない程度のウエストベルトもついています。
実際に背負ってみるとこんな感じ↑
ロープを含む、冬季日帰り装備一式が入っていますが、肩への食い込み等の不快感はありません。
このザックに入るであろう量の荷物であれば問題ないでしょう。
本体
中も、広々しており、28Lというサイズ表記通りだと思います。
背中側にはポケットがついており、ハイドレーションやマットを入れることが出来ます。
マットを入れれば荷物が背中に当たることによる不快感を防ぐ事が出来るので、ポケットの有無は評価ポイントです。
ザックを持ち上げる取っ手付き。
これもあった方が良い機能です。
標準のコンプレッションベルトでピッケルの装着が可能となります。
固定力はそこれまで高くありませんので、必ず落下防止の対策は必要です。
雨蓋
甘蓋は小さいながらも、想像以上に入る印象です。
ヘッドライト、サングラス、行動食(ジップロックM)が入ります。
使用レビュー
背負い心地について
上記の冬季日帰り装備一式を入れて、長時間の行動をしても非常に快適に過ごす事が出来ています。
ザックの揺れ防止対策としては、細いウエストベルトのみ(チェストハーネスなし)ですが、急斜面を登る時も、ザックが揺れたりすること無く、ザックの安定性には十分に効果があります。
ハーネスとの相性も問題ありません。
ウエストベルトが非常に細い為、ギアラックとの干渉もありません。
但し、快適に過ごす為には、パッキングは慣れや工夫が求められます。
前述の通り、背面パッドは最低限の大きさでザック全体の生地も柔らかい為、パッキングを工夫しないと、固いに荷物が背中にぶち当たって、めちゃくちゃ不愉快になります。
防水性
ザックの生地にテント(エックスライズ)と同じ生地が採用されているとはいえ、防水性は無いと思った方が良いです。
一時的な小雨や雪であれば多少は問題ありませんが、長時間の雨や雪に降られると、ザック内部に水分が侵入する為、ザックカバーの装着やザック内部の防水対策などが必要となります。
耐久性について
使用開始から約2年が経過しましたが、日本の山岳メーカー「アライテント」が作っているだけあって、今の所大きな破損や生地の劣化もなく問題なく使用できています。
一つ注意点があるとすれば、このザックは鋭利な物に弱いという点です。
私は雪山登山では、このライズパックの中に小型のショベルを収納していますが、そのブレードが当たって小さな穴が開いてしまいました。
因みに、商品に封入されていた紙にも、強度に関する注意書きがされています。
まとめると以下のようになります。
ザックとして必要な強度は確保していますが、
- 藪漕ぎをガシガシ行ったり、
- チムニーをよじ登ったり、
- ザックを乱暴に投げ下ろしたり、
こんな事をすると敗れてしまう危険性があります。
ということです。
文面だけ読めば少し心配になってしまいますが、テントのフライシートに使われている生地ですので、通常使用であれば十分な強度があると言えるでしょう。
鋭利な物に弱いということだけですので、サブザックという本来の目的を忘れずに、使用する環境を選べば問題は無いでしょう。
開いてしまった穴はリペアシートで十分に対応可能な範囲ですので、全く問題ありません。
また、開いた穴が広がっていくという事も起こっていません。
尚、休憩時は、新雪時などを除き、ザックの背面が地面に触れるように置くようにするなど、
まとめ
今回アライテントから出ている超軽量サブザック「ライペン RAIZ PACK」をご紹介させていただきました。
RAIZ PACKのまとめ
- 日本の有名山岳ブランドアライテントの超軽量サブザック
- 「夏山日帰り」や「雪山ハイキング」は20LでOK
- 「夏のULテント泊」や「本格的な雪山登山」は28Lが必要
- 背負い心地はパッキングに工夫が必要
- 鋭利なもにには要注意
パッキングや取り扱いには若干気を使う為、登山初心者はちょっと使いにくいと感じるかもしれません。
しかし、超軽量という点を考えれば、
非常に優秀なザックだと思います。
一通り登山の基礎を身に着けて、軽量なサブザックをお探しの人にはお勧めのザックです。
是非皆さんのザック選びの参考にして下さい。
では、またお会いしましょう。
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