登山をやっている人の中には、一風変わった人がいますよね。登山用品店にもいるんです、"ちょっと変わった人達"が。
今回は、これまで実際に遭遇した「信頼できない店員の特徴」を5つご紹介します。
「気を付けろ」登山用品店の信頼できない店員の特徴「5個」
私自身の経験から、店員の危険なレベルを1~5で表しています。
レベル1:不愉快になる可能性があります。
レベル2:不愉快になる可能性があります。
レベル3:十分に警戒して下さい。
レベル4:急務でない限り避けた方が無難です。
レベル5:購入の中止を勧告します。
参考にしてみて下さい。
危険レベル1「初心者の気持ちが分からない店員」
危険レベル1「不愉快になる可能性があります。」
登山経験の無い新人スタッフも困りますが、初心者の気持ちが分からないスタッフも問題ありです。
こちらも少し実体験をもとにお話します。
▼ピッケル購入時の体験談
-
ぼく:「ピッケルを買いたいんですが、選び方はありますか?」
-
店員:「どこに行く予定ですか?」
-
ぼく:「まだ具体的には分かりませんが、低山から始めて少しずつステップアップして行きたいと思っています」
-
店員:「○○岳(八ヶ岳の初級の山)とか?」
-
ぼく:「いや、まだ分からないです」
-
店員:「じゃあ、○○岳(八ヶ岳の別の初級の山)とか?」
-
ぼく:「.....(いや、だから分からないって)」
確かにどこの山に行くのかによって必要なピッケルの種類も異なってきますが、「初めてで、低山から始めてステップアップしていく」となれば、ある程度は選択肢は狭まると、今となっては思います。
▼時計購入時の体験談
-
ぼく:「腕時計を買いたいんですが、種類が多くてどれが良いか分かりません。」
-
店員:「何が欲しいかによりますね、はい」
-
ぼく:「初めてなので良く分かりません、決め方とかありますか?」
-
店員:「何が欲しいかによりますね、はい」
-
ぼく:「.....(えっ、同じ言葉しか返ってこない)」
これは初心者の気持ちが分からないを通り越して、単に酷い店員ですね。
▼ショベル購入時の体験談
-
ぼく:「テント泊するんですけど、ショベルは必要ですか?」
-
店員:「必要かどうかというより、無いと不便ですね」
-
ぼく:「そうなんですね、ありがとうございます。(とても良くわかった)」
-
店員:「というか、ショベル持参が普通なんで、無いっていうのが分かりませんね~」
-
ぼく:「...(えっ、一言多い)」
どこにでも一言多い人っていますが、ショップの店員にもいるとは...
危険レベル2「メーカーからの出向」
危険レベル2:不愉快になる可能性があります。
店の中に店舗のスタッフ以外にも「メーカーから出向してきたスタッフ」がいるというのは家電量販店ではよく見かける光景ですが、最近は登山ショップでも見かけるようになりました。
この問題点は、説明が要らないくらいですよね。
メーカーからの出向スタッフは自社製品を売り込む為に各ショップに来ているので、基本的に自社製品を売り込んできます。
もとからそのメーカー(ブランド)の商品が欲しかった場合には、専門知識が豊富なので相性ピッタリですが、そうでない場合は正直微妙ですね。
あの手この手で自社製品を売り込んで来るので、出向スタッフのブランドを買う予定がないなら適当なタイミングで話を切った方が無難です。
危険レベル2「店員同士の仲が悪い」
危険レベル2:不愉快になる可能性があります。
登山用品店で、「上司が部下に必要以上に圧力をかけている店」をちょくちょく見かけますが、皆さんいかがでしょうか?
少し実体験をもとにお話します。
【例1】確保用のロープを購入していた時の話
登山の安全確保に使用するロープとバックアップに使うフリクションコードを購入しに行った時に、色々と種類があったので店員に質問しました。
すると、新人と思しき店員が、ロープを手に取り使い方を見せて説明をしてくれました。(この時、先輩と思われる店員が側を通りながらチラチラと見ていました)
新人の熱心さに心を動かされ、新人店員の提案するロープのセットを購入しました。
会計を終えて、袋詰めを待っていたところ、先程の先輩店員がやって来て、
「そのロープの組み合わせはやらない方がいいですよ。」と一言だけ言い放ち去っていきました。
「...!?」開いた口が塞がらないとはまさにこの事です。
「見ていたならその時に言えよ!!」怒りが込み上げて来ましたが、熱心に対応してくれた新人店員の顔を立てて、その場では何も言いませんでした。
とは言え、ロープの相性が悪いならそのまま使うことは出来ないので、新人店員には申し訳ないですが、返品させていただきました。
【例2】店長が閉店時間を気にする
以前、登山用品店の店内でのクライミングの講習会に参加した時の話です。
講習会の終了後、講習内容とスタッフが気に入った私は、そのまま店舗でギア類を購入する事にしました。
講習の講師である店舗のスタッフが色々とアドバイスをくれて、順調に商品を選んで行くことが出来ました。
気が付かなかった私も悪いのですが、この時、閉店時刻が迫っており、店長はバタバタと閉店準備を行っていました。一通り閉店作業を終えると、私の担当をしてくれているスタッフの側にやってきました。別の何をするという訳でもなく、ただ立っているだけです。明らかに「お前、早くしろよ」と言わんばかりの圧力を掛け始めました。
「え~、このスタッフさんは一生懸命商品を販売しているのに、、、」と呆れました。
この時点で閉店時刻ジャスト。
「買っているんだから、時刻過ぎてもいいだろ」とは言いませんが、スタッフが頑張っているんだから、店長としてもう少し対応の仕方はあるだろうにと思います。
登山用品店といえど会社ですし、組織なので色々あるとは思いますが、内々の揉め事をお客の前で出すというのは問題ありだと思います。
危険レベル3「パンフレットの丸暗記」
危険レベル3:十分に警戒して下さい。
大手の登山用品店やアウトドアショップの店員に多いのが「パンフレット丸暗記型」です。
どういう事かと言うと、商品について質問すると、パンフレットの内容をそのまま復唱するのです。
店員としてパンフレットを覚えているというのは、素晴らしいことで勤勉な裏返しなのですが、問題はそこに「自身の経験が全く含まれていない」という点にあります。
完全な登山初心者を除けば、パンフレットに載っているような基礎知識は既に把握しており、最後の疑問は「実際のフィールドでどの程度通用するのか」などの実用的な情報を求めています。
「専門店のスタッフであれば経験から的確な意見が得られるだろう」と期待していた所に、パンフレットの内容をそのまま話されたら、正直ガッカリしてしまいます。
▼例「シュラフ(寝袋)を見ていた時のやり取り。」
-
店員:「どこの山に行かれるご予定ですか?」
-
ぼく:「冬の〇〇岳に行く予定です」
-
店員:「あそこは最も寒いときで-20度くらいまで冷えるので、-20度に対応するシュラフが必要ですね。はい、コレです。」
【解説】
違和感に気が付かれた方はいますでしょうか?
一見至極真っ当な説明をしているように見えますが、ちょっと誤りがあります。
基本的にシュラフの対応温度は「アンダーウェアなどの肌着のみを着用した状態での指数」となっていますが、実際の登山での就寝時は防寒着など全ての衣類を着用した上で寝袋に入ります。
つまり、シュラフの選定時は、防寒着の暖かさを加味した上で、適切な保温力のシュラフを選ぶ事が無駄のない選択となります。
但し、この選択方法は「登山者の経験」や「所有する防寒着の保温力」などの総合的な情報から判断しなければならないことと、シュラフの誤った運用は生命に関わることなので、ショップの店員としてカタログの数値を基に案内するというのは、ある種真っ当な案内とも言えます。
しかし、-20度に対応したシュラフは保温力こそ素晴らしいですが、価格も高く、嵩張るので大きなザックが無いと対応できません。コンプレッションバッグを使えば幾らかは小さくすることが出来ますが、それでもそれなりの大きさとなります。
この点も併せて案内していなければ、ちょっと問題ありと言わざるを得ません。
またメーカーは商品を売る為に、パンフレットには良いことしか書きません。基本的な製品のスペックを把握する分には良いですが、それであれば通販で購入するのと何ら変わりがありません。
店員からパンフレットに記載されている内容しか得られないなら、わざわざ店頭で購入する意味はありません。
危険レベル4「とにかく失礼な店員」
危険レベル4:急務でない限り避けた方が無難です。
山のショップって、意外とこれが多いんですよね。
失礼な店員の特徴
- 高圧的な態度
- 馬鹿にした態度
- タメ口
特に登山1年生を餌食にしていることが多いです。
登山を趣味にしている人は、私を含めて大なり小なり変わり者が多いので、失礼な店員に遭遇しても驚きはしません。
しかし、一つ言えることは「失礼な店員からは購入しない方が良いです。」
(別にこれは失礼なショップには金を落としたくないとかではありません。)
その理由は、コミュニケーションが取れないからです。
高圧的な態度の店員であればコミュニケーションが取れず、疑問点を解決できないまま商品を購入したり、最悪の場合、商品選びに失敗するという事も起こりえます。
嫌な店員がいるなら店を変えれば良いのですが、
この問題の難しい所は、商品を豊富に取り扱っているショップほど、失礼な店員が多いという事です。
私であれば、失礼な店員から購入して泣き寝入りするくらいなら、自分で調べてネットで買うか、交通費を払って別の店に行って購入します。
危険レベル5「商品選びがテキトーな店員」
危険レベル5:購入の中止を勧告します。
これが一番危険な種類です。
「そんな奴いるのか?」と思われるかもしれませんが、意外と多いので注意が必要です。
▼実際にあったテキトーな店員の対応
【登山靴選び】
登山靴を1足持ってきて、試し履きをさせて、靴の上から触って「うん、ピッタリですね」
えっ!!たったこれだけで!?あり得ないです。
登山靴のフィッティングは通常のスニーカーよりも手順が多く、
-
専用の測定器で足のサイズを正確に計測します。
-
希望の登山靴のインソールを取り出して、足の形状が一致するか確認します。
-
試し履きを行い隙間が適切かを確認します。
(※必ず登山用の厚手の靴下を着用した上で行いましょう)
-
平面歩行、斜面の登り降りなど入念に確認を行います。
(※斜面の台座は登山用品には必ずあるので、もしも無い場合はその店舗では購入しない方が良いでしょう。)
そして重要なのが「何足も試し履きを行う」という事です。
例え、欲しいブランドが決まっている場合で「これ、いいかも」と思ったとしても、他のブランドを履いてみると履き心地が更に良い可能性があります。欲しいブランドの場合、気持ち的な補正がかかり本来であれば適切な履き心地でなくとも「良い」という風に感じてしまいます。
登山靴は登山で最も重要な装備品となりますので、妥協する事なく沢山試し履きを行うようにしましょう。
【アイゼンのフィッティング】
アイゼンは靴との相性がとても重要だということはこのブログでも何度もお話しさせて頂いておりますが、これがテキトーな店員がいるので注意が必要です。
以前、アイゼンを新たに購入する際に登山靴をお店に持参して、確認をお願いした所、登山靴をアイゼンに軽く乗せただけで、「そうですね、靴裏も一致しているので、問題ないですね」と確認作業は一瞬で終了しました。
あり得ません!!
アイゼンが靴と適合するかは、しっかりとコバをはめ込んで実際に装着し、上下左右全ての角度からズレや隙間、偏りが無いかをしっかりと確認しなければいけません。
また、見た目がジャストフィットしていても、コバの圧迫が弱過ぎるのは外れるリスクがありますし、逆に締め付けがキツ過ぎるようであれば、実際に履いた際に踵が圧迫されて痛みを生じるので、こちらも論外となります。
商品選びで特に注意が必要なのが、ザック、登山靴、アイゼンなどの直接身体に装着するもので、尚且つ快適性と安全性に直結するものです。
せっかく店員に相談しているのに、商品選びがテキトーで購入を失敗するのは避けたい所です。
このタイプの店員は意外と多いので、十分に注意しましょう。
まとめ
これまで色々なショップや店舗に足を運んできましたが、ある程度は店員ガチャ的な要素はあります。
▼登山用品店にいる店員の種類
- 明らかに登山やってない店員(頼りにならない)
- 登山はやってるがジャンルが全く異なる店員(知識は得られない)
- 経験はあるかもしれないが、そもそも接客がダメ過ぎる店員(逃げた方がいい)
- 経験豊富で商品知識にも優れて、販売も上手な店員(レア・希少価値高め)
最近は大手のチェーン店に行くほど【1番】のようなスタッフが多く、逆に【4番】のようなスタッフが少なくなっている印象です。(あくまで個人の見解です)
登山用品は高い買い物なので、極力失敗したくありません。
とは言え、登山を始めたての頃は真っ白な状態なので、何が正しくて何が間違っているのか、全く判別がつきません。
その為、今後の登山ライフを楽しく過ごす為にも、信頼の置けるショップを見つけられるかが、命運を分けると言っても過言ではありません。
ちょっとオーバーな表現だったかもしれませんが、
ただ、一つ言えることは「自分自身である程度は知識を付けた上で、店に行く方が良い」という事です。
完全な初心者であっても、登山の雑誌や書籍などを読めばある程度の知識をつける事ができます。
あとは、ショップ(会社)によって特色やスタッフの傾向も異なるので、アクセスやセール、ポイントの有無などに捉われすぎずに色々なショップに足を運んでみることも大切です。
良いショップを見つけて楽しい登山ライフを送りましょう。