バラクラバは通称「目出し帽」とも呼ばれており、冷たい風から顔や耳を守ってくれる雪山の必須装備の一つとなります。
しかし、バラクラバを被ると「サングラスやゴーグルが曇る」「呼吸がし難い」「行動食が食べられない」などの弊害が発生する事があり、自身に合った商品を見つけるのが難しい装備でもあります。
そんな悩みを解消してくれるのが、fine trackから出ている「メリノスピンバラクラバ」と「バラクラバビーニー」です。
今回はこちらの装備を8年間使用した経験から、ご紹介していきたいと思います。
関連記事
【レビュー】雪山登山ではファイントラック「メリノスピンバラクラバ」が最強!
バラクラバの紹介「fine track メリノスピン バラクラバ」

fine track公式HPサイトより引用:https://www.finetrack.com/c/accessory/acce-head/acce-head-beanie/FUU0621
▼商品の説明(公式サイトから引用)
天然メリノウールとポリエステルのハイブリッドバラクラバです。寒く厳しい環境下においても顔回りや頭部の体温をしっかり守り、雪山での行動を支えます。スムーズな呼吸を可能にしながら、濡れと凍り付きを軽減する「ブレスルーター」を装備。
■メリノウールなのに驚きの汗処理能力
■独自開発のブレスルーターシステムで呼吸しやすい
■ネックウォーマーとしても着用可能
■ドライレイヤー®ウォームバラクラバとのレイヤリングも可能
■肌側は吸汗
■ヘルメット対応
■抗菌防臭加工
finetrack(ファイントラック)ってどんな会社?
finetrack(ファイントラック)は「遊び手が造り手」をモットーの日本のアウトドアブランドで、社員が実際の登山で培った経験やアイデアが商品開発に盛り込まれています。完全MADE IN JAPANのもと独自の新素材の開発などにも力を入れています。また、日本のアウトドアブランドである為、日本人の体形にも合いやすいのが特徴です。
カタログ値のご紹介はこのくらいにして、早速使い心地を見ていきましょう。
▼紹介している商品
ファイントラック・メリノスピンバラクラバ:定価6270円(税込) |
ファイントラック・バラクラバビーニー:¥8,910(税込) 上記のモデルよりも保温性が高いモデルになります。女性や寒がりの人はこちらのモデルがお勧めです。 |
レビュー「良いところ」
口元の通気性が最高
このバラクラバの最大の特徴とも言えるのが「通気性の良さ」です。
非常に通気性が良いので、「ハァハァ」と息切れするほどの呼吸をしている時でも、バラクラバによる呼吸のし難さはありません。

fine track公式HPサイトより引用:https://www.finetrack.com/c/accessory/acce-head/acce-head-beanie/FUU0621
それを可能にしているのが「ブレスルーター」というfine track独自のシステムです。
画像の様に鼻の下~口周辺に穴が開いているので、吐いた息を物理的に外に排出してくれます。
(冷気が逆流してくるという事はありません。)
また、ブレスルーターには形状変化可能な芯が入っているので、自身の鼻のラインに合わせる事が出来ます。
サングラスが曇りにくい!
口元の通気性が良いので、サングラスが曇りにくいです。
装着する角度などによっては若干曇ることはありますが、吐息の8割は穴から排出されるので、曇り具合は他のサングラスに比べれば圧倒的に少ないです。
因みに、ゴーグルの場合はほぼ曇りません。
人間の吐く息には少なからず水分が含まれているので、使用中に口周辺が白く霜が折りたような状態になることはありますが、
通気性が良く息の大分は外に排出される為、「口元が凍る」という事も発生した事がありません。
バラクラバを外さなくても、行動食が食べられる
上の図の通り、バラクラバの口元には小窓が付いているので、バラクラバを顎まで下ろさなくても、そのままチョコバーなどの行動食を食べる事が出来ます。
これが結構重要なことで、
例えば「バラクラバ+ゴーグル」の両方を装着する場合、ゴーグルに曇りが発生しないように、バラクラバとゴーグルの間に隙間がないように装着しないといけません。
この作業が地味に大変、、、。
ピッタリのフィッティングをしても、休憩の度にバラクラバを調整し直すのはタイムロスにもなってしまいます。
それを考えるとバラクラバをずらさなくても栄養補給が出来るというのは非常に便利だと言えます。
裏起毛が暖かい
ファイントラックのバラクラバは「メリノスピンバラクラバ」と「バラクラバビーニー」が出ており、「バラクラバビーニー」は裏側が起毛になっており、非常に暖かくて快適です。
強風が吹き荒れていようが、超低温化であろうが、首筋~顔~頭部の体温を下げないことで、コンディションを下げずに行動することが出来ます。
裏起毛の有無による保温力の違い
私は2種類保有しているので、両方を使用している経験から起毛の有無を比較すると、こんな感じです。
メリノスピンバラクラバ(起毛なし)
寒さに強い人であれば、荒れ模様の1,000m級~比較的快晴の3,000m級の稜線で対応可能。
気温-15度以下、風速20m以上など非常に強い風が吹いている場合は、起毛無しでは辛い場面が出てくる印象です。
バラクラバビーニー(起毛あり)
寒さに比較的弱い人の場合、全体を通してこちらのタイプをオススメします。
通気性が良くて、日焼け対策にもなる
バラクラバの必要性は、冷たい冷気から顔を守るだけではありません。
雪山で怖いものの一つに「日焼け(通称:雪焼け)」があります。
雪山では上からの光だけではなく、雪面からの反射によっても顔に紫外線が当たる為、夏山以上に日焼けには注意しなければいけません。
初冬や残雪期など気温がそれほど低くない時でも、ファイントラックのバラクラバは生地の通気性や発汗性が高い為、問題なく着用し続ける事ができます。
太陽の光が直撃するような天候では、暑く感じる時はありますが、「やってられない!」というような不快感はありません。
「汗による不快感が嫌だ」という方にはバラクラバのドライレイヤーもあるようです。
私はこれは使った事はありませんが、ドライレイヤーは保温力アップの効果もあるので、寒いのは嫌だけど、暑すぎるのも嫌という人は薄手のバラクラバにバラクラバのドライレイヤーの組み合わせもお勧めです。
耐久性も問題なし
公式HPには「洗濯で縮みやすい」と記載がありますが、使用開始から6年が経ち、登山の後は毎回洗濯しており、累計100回くらい洗濯していますが、伸び縮みも殆ど無く、今の所全く問題ありません。
手洗いモードなどを活用すれば大きな心配はないと思います。
レビュ「気になるところ」
敢えて言うなら、ちょっと高い??
実際に8年間使用した経験から断言出来ますが、特に悪い点はありません。
敢えて言うとすれば、値段がちょっと高いといった所でしょうか。
fine trackからバラクラバは2種類出ています。
価格帯
メリノスピンバラクラバ:定価¥6,270税込(レギュラータイプ)
バラクラバビーニー:定価¥ 8,910 税込(あったかタイプ)
レギュラーで6,000円、温かいタイプだと9,000円と、少々高い印象です。
それだけの価値は十分にありますが、一旦財布から出ていく金額としては高いと感じるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
finetrackのバラクラバの特徴
- 口元の通気性最高!
- サングラスが曇りにくい
- バラクラバを外さなくても行動食が食べられる
バラクラバに関しては「暖かさ」の数値よりも、「使い心地」の方が圧倒的に大切です。
「曇る!」「呼吸苦しい!」など色々とめんどくさくて、装着しなかったり、常に顎まで下げて居たりしたら、いくら暖かくても意味がありませんよね。
これからバラクラバを買う予定の人や、今のバラクラバに満足していない方、曇らないバラクラバをお探しの方には最適だと思います。
▼紹介している商品
ファイントラック・メリノスピンバラクラバ:定価6270円(税込) |
ファイントラック・バラクラバビーニー:¥8,910(税込) 上記のモデルよりも保温性が高いモデルになります。女性や寒がりの人はこちらのモデルがお勧めです。 |