山のあれこれ 装備について

【レビュー】寒さ知らず BlackDiamondソロイスト

西穂西尾根

雪山登山において、グローブ選びは永遠の課題(ちょっと大げさ)と言われる程に難しい分野でもあります。

「暖かさ」と「操作性」は反比例するので、目的に合わせた"丁度良い"を見つけなければいけません。

さて、今回は暖かさで定評のある「Black Diamond ソロイスト」をご紹介したいと思います。

【レビュー】寒さ知らず BlackDiamondソロイスト

紹介

ブラックダイヤモンド ソロイスト

今回ご紹介するのはブラックダイヤモンドの「ソロイスト」

ソロイストの紹介

雪山用グローブのベストセラー、ソロイストが待望のモデルチェンジ。保温性と操作性のバランスに優れ、極寒のアルパインクライミングや登山で活躍します。
使いやすいインナー取り外し構造はそのままに、掌のレザー面積を増やして耐久性を向上しました。またパネル数を増やしカッティングを改良することで、操作性に磨きがかかりました。
中綿にはプリマロフトゴールド・クロスコアを採用。厚みはそのままに対応温度域が-26度から-29度(摂氏)に向上。フッ素不使用ながらフッ素より撥水性能が長持ちする耐久撥水加工GTT Empelを採用。

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素材など色々と拘りがあるようですが、一言で言えば、めちゃくちゃ暖かい手袋ということです。

公式表示で対応温度が-9度〜-29度となっており、日本の山域であれば対応できない場所は無いと言えるでしょう。

 

能書きはこのくらいで、早速細部を見ていきましょう。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

ソロイストはインナーとアウトーの2層構造になっています。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

インナーの内側は化繊のフリース調になっており、暖かい肌触りとなっています。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

インナーのみを装着するとこんな感じで、モコモコしており装着した瞬間から暖かさを感じます。

 

インナーとアウターにはマジックテープが配備されており、グローブの脱着時に「意図せずにアウターのみが外れてしまう」という事を防いでいます。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

アウターの親指は柔らかい生地になっており、鼻水も安心して拭く事が出来ます。

(鼻垂れ野郎には、これが意外と重要)

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

掌側は全体的にレザー調の生地が採用されており、グリップ力は勿論のこと、耐久性にも配慮がされています。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

袖口の長さに関しては中位といった感じで、雪の侵入を防ぐには合格ラインの長さではありますが、もう少し長さが欲しい印象です。

 

 

ブラックダイヤモンド ソロイスト

袖口を絞るドローコードはついており、雪の侵入は防ぐ事ができます。

しかし、紛失防止のリーシューコードはついておらず、自作での後付けが必要となります。

 

5本指タイプとミトンタイプについて

一般的に、保温性に関してはミトンタイプの方が高いとは言われています。

しかし、ソロイストに関しては5本指タイプでも非常に高い保温力を有しているので、岩場などが登場するシチュエーションでの使用が想定される場合は、5本指タイプをお勧めします。

吹きさらしの稜線で長時間の行動が想定される場合や、写真撮影をなどの「静止する時間が長い場合」などはミトンタイプの方が良いでしょう。

 

 

レビュー

西穂西尾根

それでは、次は実際の登山で使用した経験を元にレビューをしていきたいと思います。

 

 

暖かさ

西穂西尾根

満足度:★★★★★

「暖かさ」に関しては、非常に満足しています。

例えば、体感温度-20度(気温-15度、風速5m)くらいであれば、十分に暖かさを感じながら行動可能となります。

この手袋の特筆すべき点は、「装着した瞬間から暖かい」というところです。

他の手袋などは装着してから、自身の手指の熱が手袋の中に充満するまでに多少時間がかかりますが、ソロイストの場合は数秒で"熱"を感じられます。

公式の対応温度

5本指タイプ:-9度〜-29度

ミトンタイプ:-9度〜-31度

 

逆に、好天の残雪期など、比較的気象条件の良いであれば、オーバースペックとなり、汗を掻いてしまうくらいです。

 

暖かい手袋」が欲しいという人にはおすすめです。

 

 

 

操作性

西穂西尾根

満足度:★★★★

グローブ全体の課題として、保温性と操作性の両立が難しい点がありますが、ソロイストに関しては、厚手のグローブの割には非常に優秀だと言えます。

メーカーの「操作性のに磨きがかかっている」という謳い文句も間違いはないと思います。

操作性について

ピッケル操作:問題なし

岩場のホールド感安心して掴める!

ロープやカラビナの操作スムーズに行えます。

カメラのボタン:慣れれば押せる

アイゼンの脱着:ストラップの後処理は困難

 

岩と雪のMIX帯も問題なし!

 

 

利便性

西穂西尾根

満足度:★★★☆☆

インナー手袋との2層式であり、インナーとアウターの脱着も楽にできるので、実際の登山でも柔軟に使用する事ができます。

 

しかし、紛失防止のリーシューコードが付いていない為、利便性の満足度は3点としました。

 

自分でゴム紐を付ければ問題なし!

 

 

速乾性

満足度:★★★★

インナー及びアウターの速乾性も非常に優秀と言えるでしょう。

 

行動中も少量の水分なら問題なし

行動中に、インナー手袋の中に少量の雪が入り込んでしまっても、持ち前の保温力の効果もあり、寒さを感じるまでに水分が蒸発している印象です。

そこそこ汗をかいても寝袋で十分乾く

1日の行動終了後は手袋内部には汗による水分が含まれていますが、インナーとアウターを外して、就寝中にシュラフの中で温めておけば、翌日は自宅出発時と同じ状態まで乾かす事ができます。

 

この手の冬季用2重グローブの弱点である乾きにくさを克服していると思います。

 

 

耐久性

満足度:★★★★

耐久性に関しては、使用開始からまだ2年目の為、はっきりとした事は言えませんが、今のところ不満はありません。

ロープの操作も数回行っていますが、摩擦による破れはども、今の所起こっていません。

 

流石は BlackDiamond!

 

 

まとめ

西穂西尾根

総合満足度:★★★★

操作性暖かさの両方を兼ね備えた、非常に優秀なグローブだと思います。

こんな方におすすめ

  • 厳冬期の2,000m〜3,000mの稜線で活動する人
  • 岩と雪のMIX帯での操作性も求める人
  • ロープ操作がし易い手袋を探している人
  • とにかく暖かい手袋を探している人

価格としては約2万円と少し高い印象ではありますが、購入して損はしない手袋だと思います。

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