山のあれこれ 装備について

【レビュー】モンベル:ジオライン EXP. ラウンドネックシャツ

モンベル「ジオライン」レビュー

雪山登山における重要なレイヤリング。

その起点となるがベースレイヤー。

モンベルの「ジオライン EXP. ラウンドネックシャツ」を5年間使用した経験から、ざっくりとレビューしていきたいと思います。

【レビュー】ジオライン EXP. ラウンドネックシャツ

商品概要

ジオライン EXP.ラウンドネックシャツ Men's

画像引用元:モンベル公式サイトhttps://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1107712

【商品情報】

厳寒地での着用を前提に保温性を重視。放射熱で身体を芯から暖めるとともに、三層構造のふっくらとした空気層が暖かさを逃がしません。厚手ながら、軽量でストレッチ性に優れるため、重ね着しても軽快です。

【最適な用途】

冬季登山/スノースポーツ/極地遠征

【素材】

【素材】ジオライン[ポリエステル100%]
【平均重量】224g
【カラー】ブラック(BK)、ネイビー(IND)
【サイズ】S、M、L、XL

※モンベル公式サイトより引用

 

ざっくりと言うと、雪山登山に最適ということです。

価格も6,000円台(メンズ)と、ベースレイヤーとしては非常に安い部類に入ると言えます。

 

紹介しているウェアはこちら!

※左:丸首タイプ
※右:ハイネックタイプ

 

使用レビュー

保温性能

厳冬期槍ヶ岳 中崎尾根〜西釜尾根

結論から言うと、保温性能としては雪山登山において、十分な性能があると思われます。

1,000m級低山及び、北アルプスなどの3,000m級の「初冬〜厳冬期〜残雪期」の冬季登山全般で使用していました。

 

▼メーカーの謳い文句から解説していきます

メーカー「厳寒地での着用を前提に保温性を重視。放射熱で身体を芯から暖めるとともに、三層構造のふっくらとした空気層が暖かさを逃がしません。」

実際の感想謳い文句は概ねクリアしていると言えるでしょう。自身の身体から発せられる熱を包み込んでいるという感覚は十分にありますが、発汗性も売りにしている為、風が吹くと冷気が入り込み寒さを感じます。

しかし、肌着としての暖かさは、十分に備えていると言えます。

メーカー「厚手ながら、軽量でストレッチ性に優れるため、重ね着しても軽快です。」

実際の感想ストレッチ性は優れており、秋口の寒い日はこれ1枚でクライミングを行いましたが、ストレスなく過ごすことが出来ました。

重ね着をした際の軽快性は、上から羽織るミドルレイヤーがタイトな場合などは、若干窮屈さを感じるかもしれません。」

 

発汗性能

比良ラッセル山行

発汗性能に関しては、ジオライン1枚での着用では完全に汗冷えを防ぐことは出来ない。と感じました。

特に困るシチュエーションは、

「小雪が舞う中、登山口から登り始める時」などです。

雪が降っていると濡れを防ぐ為にハードシェルなどのアウターを羽織らざるを得ませんが、標高が低いところでは、気温もそれほど低くない為、汗をかいてしまいます。

やはりミレードライナミックメッシュなどの「ドライレイヤー」との併用で、最大限の発汗性能が発揮されると思います。

 

しかし、これはジオラインの性能が低いということではなく、発汗と衣類との密着による、ある程度は避けられない問題だとも思います。

 

 

▼私の主な着用スタイル

▼初冬

風が無く標高の低い所では「ドライレイヤー」+「ジオライン」の2枚で行動。

就寝時は、「ジオライン」+「ダウン」の2枚重ね。

▼厳冬期

標高の低い所では、「ドライレイヤー」+「ジオライン」+「ハードシェル」の3枚重ねで行動。

標高の高い所では、「ドライレイヤー」+「ジオライン」+「ミドルレイヤー」+「ハードシェル」の4枚重ねで行動。

就寝時は、「ジオライン」+「ミドルレイヤー」+「ダウン」の3枚重ね。

▼残雪期

標高の低い所では、「ドライレイヤー」+「ジオライン」の2枚で行動。

標高の高い所では、「ドライレイヤー」+「ジオライン」+「ハードシェル」の3枚重ねで行動。

就寝時は、「ジオライン」+「ミドルレイヤー」+「ダウン」の3枚重ね。

▼紹介している商品はこちら

公式サイトはこちら:https://www.millet.jp/drynamic/mesh/

 

 

 

耐久性

「初冬〜厳冬期〜残雪期」の冬季1シーズン中に約15回ほど、そして寒い日の下界でも着用し、5年間で約100回ほど着用しました。

▼写真:左

一番擦れる背中には、比較的早い段階から毛玉が発生していました。

▼写真:中央

5年目突入後、急に右肘に小さな穴が開き始め、ある日の山行で急に大きな穴が空いてしまいました。

▼写真:右

5年目突入後、随所に小さな穴が開き始めました。

 

縮みについて

モンベル「ジオライン」レビュー

5年間で約100回ほど着用し、来た日は基本的に毎回洗濯していましたので、洗濯も100回ほど行っています。

洗濯の際に気をつけたのは、「ネットへ入れる」「柔軟剤は使わない」「陰干し」の基本の3つだけです。

 

 

モンベル「ジオライン」レビュー

5年間、使用と洗濯を繰り返した結果、、、袖が大分縮みました。

写真では分かりにくいですが、袖が3㎝程短くなっています。

丈も若干短くなったように感じます。

 

伸びるという事は一切起こっていないと言えるでしょう。

縮みに関しても、5年間かけて徐々に縮んでいったので、別段不自由を感じることはありませんでした。

 

 

総評・まとめ

  1. ベースレイヤーとしての保温性能に文句なし
  2. 発汗性能は、ドライレイヤーとの併用で効果が最大限発揮される
  3. 5年目突入時に、急に破れが多くなった。
  4. 洗濯を繰り返すと、徐々に縮む(伸びることは無かった)

5年目に突入時に破れが多くなり、買い替えを決意しましたが、逆にいうとそれまでは何の問題もありませんでした。

 

モンベルのジオラインが初めてのベースレイヤーだったので、比較対象がありませんが、

価格もベースレイヤーの中では安い方なので、雪山1年生でこれから雪山装備一式を買い揃える人にはオススメです。

因みにタイツも同じモンベルのジオラインEXPタイツを履いています。

 

妻は同じモンベルのジオラインをリピート購入し、

私は、ミレーの「WHOLE GMT WAFFLE WOOL」へと乗り換えました。

 

 

それではまたお会いしましょう。

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