雪山登山における重要なレイヤリング。
その起点となるがベースレイヤー。それはタイツにおいても同じことが言えます。
モンベルの「ジオライン EXP.タイツ」を実際に使用した経験から、レビューしていきたいと思います。
【レビュー】モンベル:ジオライン EXP.タイツ
商品概要
【商品情報】
厳寒地での着用を前提に保温性を重視。厚手ながら伸縮性に優れフィット感を備えたアンダーウエアです。滑らかな表面の層と、柔らかい質感の肌面の層を隔壁でつないだボックス構造を採用。ふっくらとした空気層がデッドエア(断熱層としての動かない空気)をたっぷりと保持することで暖かさを逃がさず、高い保温性を実現しています。表面の滑りが良くストレッチ性に優れるため、重ね着の際も快適。足上げもスムーズです。
【仕様】
【素材】ジオライン®[ポリエステル100%]
【平均重量】189g
【カラー】ブラック(BK)
【サイズ】S、M、L、XL、M-S(ショート)、L-S(ショート)、XL-S(ショート)、U/S(海外モデル)、U/M(海外モデル)、U/L(海外モデル)、U/XL(海外モデル)
【特長】スパイラルスランテック®カフ / フラットシーマー / エラスティックテープ / 前開き付き
【最適な用途】 スノースポーツ / 極地遠征 / 冬季登山
※モンベル公式サイトより引用
ざっくりと言うと、雪山登山に最適ということです。
★ポイント
モンベルからはスーパーメリノウールとジオラインと2種類の生地がラインアップされていますが、雪山登山での冷えの大部分を"汗冷え"が占めているので、発汗性能により特化したジオラインを選択するのが良いでしょう。
また、ネットのレビューではバイク乗りなどのツーリング時に使用している人が「寒い」とコメントしている人がいますが、これも前述の通りジオラインは一定以上の保温性能を有した上で、「発汗性能」に重きをおいている為、発汗が少ないアクティビティではジオラインの真価を発揮できないという事です。
価格も定価で5,000円台と、登山用のタイツとしては比較的安い部類に入ると言えます。
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使用レビュー
結論から言うと、保温性能としては雪山登山において、十分な性能があると思われます。
1,000m級低山及び、北アルプスなどの3,000m級の「初冬〜厳冬期~残雪期」で使用してみました。
「保温」「履き心地」「発汗性」に関して、メーカーの謳い文句をどの程度クリアしているのかなどを解説していきます。
保温性能
メーカー「厳寒地での着用を前提に保温性を重視。滑らかな表面の層と、柔らかい質感の肌面の層を隔壁でつないだボックス構造を採用。ふっくらとした空気層がデッドエア(断熱層としての動かない空気)をたっぷりと保持することで暖かさを逃がさず、高い保温性を実現しています。」
実際の感想「謳い文句は概ねクリアしていると言えます。質感に関しても、メーカーの言うように"ふっくら感"は確かにある為、空気の層による暖かさは感じており、止まっている時の下半身の冷えの軽減に活躍してくれていると思います。」
履き心地に関して
メーカー「厚手ながら伸縮性に優れフィット感を備えたアンダーウエアです。表面の滑りが良くストレッチ性に優れるため、重ね着の際も快適。足上げもスムーズです。」
実際の感想「ふっくらとして厚みがありながらも、ストレッチ性に優れている為、着用していることによるストレスはありません。特に本タイツ(EXP)を着用する場面で想定されるはハードシェルパンツなどの大きめのパンツとなるので、タイツがズボンの中で干渉するということは起こらないと言えるでしょう。
因みに、街で吐くような通常の綿のパンツなどの場合、タイツが突っ張るような感覚になることはあります。」
腰の部分には厚手のゴムが通っており、行動中のタイツのズレを防いでくれます。また、モンベルのタイツは各サイズに「M」「M-S」「M-L」と3種類の設定があります。
- M=基準となるサイズ
- M-S=ウェストサイズはMと同じで股上が短め
- M-L=ウェストサイズはMと同じで股上が長め
微妙な差で履き心地が異なる為、可能な限り実店舗での試着をおすすめします。
またタイツの足首周辺には縫い込みがしてあり、裾部分がズレ上がることを防いでいます。
こんな感じでダイナミックな動きをしていても、タイツのツッパリやズリ上がりもなく快適に過ごすことができます。
発汗性能
低山~高山でのラッセル時にも着用していましたが、下半身の汗冷えを感じることはありませんでした。
発汗性能に関しても大きな働きをしていると思います。
また、5月のゴールデンウイークに北アルプスの剱岳に登った時は、全国的に7月並みの陽気で凄まじい暑さでした。
- 太陽が当たると暑い。
- 日陰に入ると寒い。
という状況でしたので、GWなどの残雪期も冬用タイツを正解だったと感じました。
日が当たっている間は雪山としては凄い量の汗をかいていた筈ですが、下半身にそれ程の不快感もなく、また特段の汗冷えをする事もなかったので、発汗性能の高さが伺えます。
発汗量の多い人はミレーのドライナミックメッシュの下半身用途の併用をおすすめします。
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耐久性〜縮みについて
まだ購入してからワンシーズンしか使用していないので、長い目で見た場合の耐久性に関してははっきりとした事は言えませんが、同じモンベルのジオラインのシャツを5年間使用していた経験から考えると、タイツに関しても洗濯時にネットに入れるなどの配慮をしていれば心配はないと思います。
総評・まとめ
「ジオライン EXP.タイツ」を纏めると、
- タイツとしての保温性能に文句なし
- 発汗性能も、十分にあると言える
- 肌触りや伸縮性も抜群でストレスフリー
などで、購入して大変満足しています。価格帯から考えても非常にコスパは高いと言えるでしょう。
下半身は多くの筋肉がついており、下半身の冷えはそのまま臓器の冷えへと繋がっているので上半身と同じように防寒対策には重点を置かなければいけません。
「雪山で寒い」「登山の登りで足が突っ張る」などの今のタイツに満足できていない場合、タイツの買い替えを検討してみるのも良いかもしれません。
それではまたお会いしましょう。
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