山行記録 近畿低山(比良山系、大峰山脈など)

【山行記録】厳冬期 比良山系全山縦走3日目/2025年1月11日〜13日

「厳冬期 比良山系全山縦走」

年始一番の3連休に以前からやりたかった厳冬期の比良山系全山縦走に行ってきました。

昨日の2日目に引き続き、3日目は南比良峠から蓬莱山を経て、権現山へと向かいます。昨日のトレースも夜間の降雪により消失しており、ラッセルとなりました。

【山行記録】厳冬期 比良山系全山縦走3日目/2025年1月11日〜13日

ルート

2025年1月11日(土)〜1月13日(月)

1日目:近江高島駅~岳山~岩砂利山~鵜川越~滝山分岐手前

2日目:滝山分岐手前~寒風峠~ヤケ山~ヤケオ山~釈迦岳~武奈ヶ岳~金糞峠~南比良峠

3日目:南比良峠~荒川峠~葛川越~比良岳~木戸峠~蓬莱山~ホッケ山~権現山~和邇駅

 

アクセス

▼高島側

近江高島駅前の「市営近江高島駅前第1駐車場」を利用。

入庫後24時間300円で、以降も繰り返し適応されます。駅とローソンの目の前なので、縦走時に車を回収しに来る時には非常に便利です。

但し、駐車可能台数は31台で、利用者はそれなりにいて、いつも6割近くは埋まっている印象です。時間帯によっては満車になる可能性もありますが、近辺にも安価な駐車場があります。

 

▼和邇側

権現山の登山口に「霊仙山権現山登山口駐車場」があります。正式な駐車場かどうかは不明ですが、Googleマップでは駐車場と表記されているので、この記事でもそういう事にしておきます。

かなり詰めて7台ほど駐車可能で、混雑している時はここから先の林道(?)にも停めている車がありましたが、一般車の入場はここまでの方が良でしょう。

ここから和邇駅まで5.6kmあり、徒歩で向かう場合は1時間~1時間半かかります。

 

天気

1日目:晴~曇~霧~

2日目:曇~霧~~晴

3日目:~霧~晴

この日の天気図はこちら(気象庁公式サイト)

 

登山道の積雪状況・危険個所

【注事項】

※以下の情報は入山時点での情報となります。冬季の積雪状況や雪面の状況は日により大きく異なります。最新の気象情報に注意して下さい。

南比良峠~木戸峠(琵琶湖バレイ))

この縦走路で最もルート注意が必要な区画です。

南比良峠から木戸峠までは夏道コースタイムで2時間10分の距離ですが、積雪量やトレースの有無、天候により難易度や所用時間が大きく変化します。今回も荒川峠~木戸峠間はトレースが無く、後続やすれ違いもありませんでした。

また、トレースがある場合においても注意が必要で、荒川峠、葛川越、木戸峠など分岐の付近はトレースが混在しており、中には積雪を活かしたショートカットなどもある為、誤って違う方向に進まないようにしなければいけません。

この区間で大幅に時間をロスする場合は、琵琶湖バレイからゴンドラでの下山も視野にいれた方が良いでしょう。

琵琶湖バレイ

スキー場の側を通りますが、柵の外は雪庇が大きく張り出しており危険な為、柵の内側を歩くようにしましょう。歩く場所が不明な場合は、係員に確認すると丁寧に教えて貰えます。

蓬莱山~権現山

平日や悪天候などでなければ、権現山からの登山者が多数いる為、踏み跡は明瞭です。開けた場所である為、悪天候時にはホワイトアウトの危険性もあり、琵琶湖には雪庇が張り出している為、注意が必要です。

 

3日目:南比良峠~比良岳~蓬莱山~権現山~和邇駅

南比良峠~荒川峠

おはようございます。

朝は凄まじい結露との戦いから幕が上がりました。

昨晩、テントを建てた際、テント本体が濡れていた為、テント内でバーナーを焚いて、テントを乾かして、その後、就寝前は15分程入り口とベンチレーターを完全開放して内側の湿気を逃がして、テント内外の温度を一定にしてから寝て、尚且つ就寝時も入り口はメッシュにしてベンチレーターも開放して寝たのですが、、、

テントの内側はほぼ全面で結露(凍結)が発生していました。

 

で、外の様子はというと写真は6時30分頃の様子です。

当初は6時00分に出発予定でしたが、吹雪と風が酷く出発時刻を少し遅らせました。

 

結構積もったようです。

 

 

それでは出発します。

 

荒川峠へ向けて登って行きます。

 

樹林帯から尾根への登りまではトレースがありましたが、尾根以降はトレースが消失していました。

 

写真では分かりにくいですが、雪が降って風も少しあります。

 

荒川峠に到着しました。

 

ここから先、琵琶湖バレイに出るまでトレースはありません。

 

烏谷山~葛川越~比良岳~木戸峠

烏谷山に向かって登って行きます。

 

樹林帯ですが、雪庇が発達しています。

 

そこそこ雪深いです。

 

ですが、氷の層が下にあり、それほど埋まる事もなく済みました。

 

烏谷山に到着。

 

烏谷山から葛川超へは急な下りですが、雪が豊富にあるので、もふもふ勢いよく下れるので、この点は夏よりも快適です。

 

時折、視界が開けて琵琶湖が見える時がありました。

 

 

葛川越に到着

 

比良岳に向かって登って行きます。

 

積雪は膝くらいの高さです。

 

ペースは少し遅れ気味なので、頑張って進みます。

 

斜面がなだらかになれば、比良岳との分岐はあと少しです。

 

比良岳との分岐に到着。比良岳は西に少し行った所にありますが、今回はパスしました。

堂満岳もパスして一体何なんだとなりますが、あまり余裕ないので....。

 

木戸峠へ向けて少しずつ下っていきます。

 

標識も埋もれ掛けているものもありました。

 

木戸峠に近づくと、なだらかでありながら、その分地形が入り組んでいる所があり、またクロトノハゲからのトレースが入り混じっているので、進む方向には注意が必要です。

 

 

木戸峠に到着。

 

スキー場に入る直前に休憩を取りました。

 

琵琶湖バレイ

木戸峠から蓬莱山までは琵琶湖バレイスキー場の中を通っていきます。

 

打見山(ゴンドラ乗り場)から蓬莱山山頂方向。

写真では分かりにくいですが、琵琶湖側に大きな雪庇が発達しています。

柵の外側を歩くと雪庇を踏み抜く危険があるので、基本的には柵の内側の通行するようにしましょう。

どこを歩けば良いか分からない時は、スキー場のスタッフに確認しましょう。

 

蓬莱山に近づくとガスが濃くなり視界が悪くなってきました。

 

蓬莱山(標高1173m)に到着。

 

蓬莱山~権現山

少し休憩の後、最後の権現山に向けて出発します。

 

下り始めると視界が開けてきました。

 

蓬莱山~権現山は沢山の登山者が歩いたようでトレースはバッチリでした。

 

小女郎ヶ池分岐。雪が積もった小女郎ヶ池も良さそうなんですが、時間がないので先に進みます。

 

小女郎ヶ池分岐から15分くらいでホッケ山です。

 

ホッケ山

ここは夏でも風が強い所ですが、それは冬も同じで雪が殆どありません。

 

ホッケ山から見る琵琶湖が、琵琶湖の大きさが一番分かりやるい所ではないでしょうか。

 

権現山まではもう少しです。ホッケ山から15分くらいです。

 

ホッケ山も琵琶湖に雪庇が張り出しています。

景色が綺麗だからと近づきすぎると危険です。

 

と、ここにきてワカンが破損しました。

縦走の最後の最後で良かったです。これが1日目だったら途中で敗退になっていたことでしょう。

 

なだらかな所にでれば権現山は直ぐそこです。

 

比良山系の最後ピークの権現山

 

霊仙山も比良系ですが、ごめんなさい。もう時間と体力がないので下山します。

 

 

権現山から30分でズコノバンに到着です。権現山以下は更に多くの登山者が入っているのか、雪が大分と減っていて逆に歩き難かったです。

 

ズコノバンから30分程林道を歩けば登山口に到着です。

 

動物の足跡。結構大きかったでの熊かと思いましたが、形的には狸かなとも思いますが、狸にしてはかなり大きかったです。

なんでしょう。

 

 

雪が途切れたタイミングで、権現山登山口に到着しました。

「お疲れ様でした。」と言いたい所ですが、和邇駅まで1時間半あります。

 

暗い夜道を歩いて和邇駅に到着しました。これで本当に終了です。

 

ホームから眺める比良山系は綺麗でした。

電車に乗って近江高島に戻って車を回収して帰路へとつきました。

 

まとめ&感想

「厳冬期 比良山系全山縦走 Day.3」

▼3日目:南比良峠〜蓬莱山〜和邇駅
夜中から風が強まって雪も降り始めた。恐らくあったであろうトレースは消えて、木戸峠までラッセル。

吹き溜まりでは腰まで埋まった時は焦りましたが、幸い雪の下に氷の層があって、それほど深くなく助かりました。

ここは夏は一番快適な区間ですが、一番キツイ区間になり、これもまた雪山ならでは。

琵琶湖バレイに入って、コースの端をいそいそと歩いて蓬莱山へ。
最初はガスで全く視界がなかったが、程なくして青空が広がり、最後の最後で絶景を見せて貰いました。

北海道1周の翌週には、2泊3日で雪山に籠るという幸せな連休を過ごせて良かったです。

比良山系全山縦走
距離35km
累計標高差2698m
2025.01.11〜13

技術的な難易度は低いですが、全ては天候次第。ラッセルの区間も多かったですが、降雪直後とは言え、雪質が安定していて無事に走破することが出来て、またひとつ想い出に残る山行が増えました。

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