本格的な雪山シーズンの前に剱岳に登っておきたかった。
今回予定した早月尾根は標高差2200mの急登で、軽量速攻型の日帰りの記録をよく見かけるが、私には難しいのと、丁度仕事の休みが3日取れたので2泊3日でゆっくりと行くことにした。
この記事では3日目の記録を紹介する。
行程
ルート
1日目:馬場島~早月小屋
2日目:早月小屋~剱岳~早月小屋
3日目:早月小屋~馬場島
アクセス
馬場島に駐車
天気
1日目:雨(標高の高い所は雪)
2日目:晴
3日目:晴
登山道の状況・危険個所
【積雪状況】※10月18日時点
◼馬場島~早月小屋
雪なし
◼早月小屋~剱岳
2400mくらいから登山道上に雪が出始め、2600m以降は雪の上を歩くことになる。
岩の上に薄ら積もり、そこを登山者が歩いて踏み固められている状態。
ミックス帯のアイゼン歩行に慣れている場合は、特に問題ないかと思いますが、秋山の延長としてでは無く、冬山としての入山が望ましいと感じました。
◼装備
アイゼン:必要だと思います。
ピッケル:持参が必要だと思います。(今回は使いませんでした。)
※週明け以降、気温も上がるようなので、今回の雪も一旦溶けるかと思いますが、いつ再度振るか分からないので、冬山装備を持参し、適宜使用する事が望ましいと思います。
山行記録
3日目:早月小屋~馬場島
3日目「起床したらまずはお湯を沸かし、朝食を取り、テントを撤収する。」
いつもの流れを済ませたら、剱岳に別れを告げ、下山を始める。
馬場島は遥か下だ。下りも長い道程が待っている。
急斜面をただただひたすらに黙々と下り、途中、立派な立山杉なウロを観察しながら気分に変化を与えながら、ひたすらに下る。
登りも「どれだけ登ったか」を標高を確認しながら一喜一憂していたが、帰りも同様だった。
松尾平からはあっという間だった。
そして、無事に「試練と憧れ」に戻ってきた。
"試練と憧れ"は文字通りだった。
馬場島に到着し、駐車場で帰り支度を整える。
富山の海の幸を堪能し、長い高速道路を経て帰路に着いた。
感想&まとめ
本格的な雪山シーズンの前に剱岳に登っておきたかった。
今回予定した早月尾根は、標高差2200mの急登で、軽量速攻型の日帰りの記録をよく見かけるが、私には難しいのと、丁度仕事の休みが3日取れたので、2泊3日でゆっくりと行くことにした。
最後の気掛かりは、やはり天気だった。
土曜に標高の高い所では降雪が予想されていたので、装備の選定に悩まされた。
結果的に2600m以降では本格的な雪道となり、アイゼンを持って来たことは正解だった。
早月小屋は営業していないので、2泊3日分の水を全て担ぎ上げることなったので、かなりの重量になった。
試練と憧れの石碑を過ぎて、初っ端から急登。松尾平の時点で真剣に帰りたい気持ちになった。
とは言え、進むしかないので、ひたすら登り続ける。
このルート、200m毎に看板があるのは良いが、どうも実際の標高は正しくないようで、一部明らかなおかしい所がある。(1600m地点)
すれ違った登山者は1組のみで、早月小屋に着いても他の登山者の姿もテントも無かった。
2日目、朝6時過ぎにテントを出発する。
2400mくらいから雪が出始め、2600mくらいから雪の上を歩く様になり、岩場が本格化する前にアイゼンを履いた。
心配していたカニのハサミも、雪は付いているが問題なく通過出来た。
剱岳の山頂には同ルートから登って来た方が数名いるくらいで、静かだった。
下りも長いので、写真を撮り少し休憩を取った後、早々に下山するが、
今日も早月小屋で1泊の予定なので焦らずにゆっくりと下る。
途中、雲海が広がっておりついつい見惚れてしまった。
テントに戻り、夕食。
この日の夕日も綺麗だったので、日暮れの1時間程、小屋の側で夕日を眺める。
3日目、少しゆっくり目に起床し、馬場島に向けて下山とした。
"試練と憧れ"は伊達じゃ無かった。