先週末の槍ヶ岳では、アイゼンの出番がないままに敗退となり不完全燃焼だったので、比良山系の堂満岳 中央稜へトレーニングに行ってきました。
堂満岳 中央稜は、比良山系の冬季バリエーションルートで、1000m級の低山でありながら、アルパインの練習が出来る素晴らしいルートです
【山行記録】比良山系 堂満岳 中央稜 / 2022年03月02日
ルート
▼日程 2022年3月2日
イン谷口〜堂満岳 中央稜〜イン谷口
アクセス
「暮雪山多目的保安林駐車場」に駐車
3月2日時点で駐車場に積雪はなく、朝晩の凍結等がなければノーマルタイヤでも進入可能。
天気
曇り〜小雨
登山道の積雪状況・危険個所
イン谷口〜駐車場:積雪なし
駐車場〜大山口:積雪のあり・なしが交互にある。
大山口〜堂満ルンゼ取付堤防:雪道
堂満ルンゼ取付堤防〜中央稜取付:踏み抜き多数、随所に小規模な雪崩の跡がり、山行中も至る所で小規模雪崩が発生していた。
中央稜:全体的に岩の状態が悪く、落石を誘発しやすい。
山行記録
イン谷口〜堂満岳 中央稜〜イン谷口
前日の雨の影響で、駐車場に雪はなく心配したが、大山口を過ぎると雪が繋がり、一安心。
堂満ルンゼ取付堤防から入っていくが、前日の雨の影響で踏み抜きが凄まじく難儀する。
既にデブリが多数見られ、山行中も10数回小規模雪崩が発生していた。
今後、ルンゼ一帯はあまり入らない方が良さそうだ。
堤防から少し歩いて、小さな滝を越えると程なく中央稜の取り付きに到着する。
1ピッチ目は、岩が一部崩落して出だしが少し難しくなっている。
残っている岩や木も非常に不安定で、今後の大雨や台風の影響で更に地形が変わってしまいそうだ。
適当なポイントでピッチを切り、パートナーを引き上げる。
2ピッチ目を登り始めると直ぐに細いリッジが現れる。
落ち着いて歩けば問題がない程度だが、降雪直後や雪質が不安定になっている時は注意したい。
支点の取り方と、ピッチの切り方が悪く、ロープの流れが悪く、反省点だ。
少しずつ高度感が出始めて楽しい時間だ。
3ピッチ目へはルンゼと交わる所があるので、進む方向を確認して進む。
ルンゼへの取り付きに到着する。
残雪期の山行に備えて2本目のピッケルとして「ペツル ガリー」を購入したので、今回は試し利用を兼ねて持ってきた。
軽くて取り回しもよく、気に入った。残雪期に北アルプスで使うのが楽しみだ。
さぁ、ルンゼに突入だ。
ここも岩がボロく、確かなホールドはなく、リードは少し緊張した。
ルンゼの先も1ヶ所短いがリッジのような所を通過する。
ルンゼを少し進んだ所で小雨が降りじ初めてくる。
昼間から小さな雪崩も頻発しているので、これ以上雨が降ると危険なので今日はここで下山することにする。
後ろから他の登山者も来ないので、同じルートを懸垂を織り交ぜて下降した。
感想&まとめ
先週末の槍ヶ岳では、アイゼンの出番がないままに敗退となり不完全燃焼だったので、比良山系の堂満岳へ再訪。
残雪に向けてMIX帯の練習を積んでおきたいが、近畿の低山では雪山シーズンもそろそろ終わりに近い。行けるうちに行ってきた。
低山でありながら、それなりの高度感の中、アルパインを堪能して実りのある1日になった。
それにしてもこのルート、岩がボロ過ぎる。
掴んだ岩も殆どがグラグラ、確かなホールドなんて殆ど無い。
前回来た時よりも岩や木の様子が変わっていたし、登攀中もボロボロ崩れる....
崩れると言えば、雪崩。
今回の山行の最中に、小規模な雪崩が10回以上発生していた。もうこの山域のルンゼのルートは入らない方が良さそうです。