登山に持っていくカメラの一つとして「アクションカメラ」がありますが、アクションカメラと言えばGoProが有名です。
しかし、GARMINからもアクションカメラが出ている事をご存じでしょうか?
今回は、「GARMIN VIRB ULTRA 30」を実際に数年間使用した経験をもとにご紹介していきたいと思います。
※この記事で掲載している写真は全て「GARMIN VIRB ULTRA 30」で撮影したものとなります。(カメラの写真を除く)
【レビュー】GARMIN VIRB ULTRA 30「雪山登山におすすめのアクションカメラ」
カメラの紹介
▼価格
¥ 49,800 (税込 ¥ 54,780)
- 本体サイズ: 40 x 56 x 20 mm / 40 x 56x 32.4 mm (レンズ部含む)
- ディスプレイサイズ: 1.75インチタッチパネルカラー / 240 x 320 ピクセル
- 本体重量: 約87.9 g(バッテリー含む) / 約154 g(ハウジング含む)
- 防水仕様 : 防水ドア 40m / 防滴ドア IPX7※
- 動作温度範囲:-20℃~50℃(注目!)
- 外部メモリー:microSD(最大128GB)/Class10以上、4K撮影の場合はUHSクラス3(US)のものを推奨
- GPS:○(10Hz)
- 加速度計:○
- 気圧高度計:○
- 電子コンパス:○
- 手振れ補正:○
- レンズ歪み補正:○
- 自動録画機能:○
- ループモード:○(連続録画しながら古いデータを新しいデータに繰り返し上書き保存)
- 自動ポーズ:○(移動が停止した事を感知した際、一時的に録画を停止)
- ボイスコマンド:VIRB ULTRA30本体を音声で操作(※英語のみ認識)
- 使用電池:充電式リチウムイオン
- 稼働時間:1080p(60fps)で約1.5時間
※GARMIN公式サイトより引用
https://www.garmin.co.jp/products/intosports/virb-ultra-30/#specsTab
▼参考リンク
GARMIN公式サイト:https://www.garmin.co.jp/products/intosports/virb-ultra-30
Amazon:https://amzn.to/3y1a1Uo
オススメのポイント「メリット」
寒さに強い!
メーカー表記の動作温度が-20℃~50℃となっています。
メーカー表記でこの温度域は非常に多いなポイントとなります。
アクションカメラとしての圧倒的な地位を誇る「GoPro」では、メーカー表記の動作可能温度の発表はなく、マイナス6度くらいから動作が厳しくなり、マイナス10度近くなると電源すら付かなくなると言われています。
雪山登山で特に3,000mの稜線ではマイナス20度近くまで下がることは日常茶飯事なので、マイナス6〜10度で電源が落ちているようでは使い物になりません。
マイナス20度での動作保証は非常に大きなアドバンテージと言えるでしょう。
実際に、これまでもマイナス20度近い3,000mの稜線で撮影をして来ましたが、寒さが原因での撮影不可能に陥った事は一度もありません。
防水40mまで可能
付属の防水ケースに入れることで、水深40mまで対応可能となります。
実際に沖縄の海にて連日に渡りダイビング&水中撮影を行いましたが、水没等もなく安心して撮影を行うことが出来ました。
(※海から上がった後は真水で防水ハウジングを綺麗に洗い流して、しっかりと乾かしましょう。)
4K撮影が可能
4K(3,840×2,160 / 829万4,400画素)での撮影が可能となります。
4Kは今となっていは当たり前の機能ですが、安いアクションカメラにはいまだに「フルハイビジョン・FHD(1,920×1,080/207万3,600画素)」もあるので、4Kが撮影出来るのは当たり前ですが、一応、重要なポイントだと思います。
残念なポイント「デメリット」
フレームレートが低い
4K撮影の場合、フレームレートは「24fps」または「30fps」のどちらかしかありません。
120fpsとまではいかなくとも、出来れば60fpsは欲しいかったです。
長時間撮影を行うと、防水ケース内が曇る
寒冷地にて長時間の連続撮影を行うと、カメラが少し熱を発し、その熱が外気温との差で防止ケースの内部に曇りを発生させてしまいます。
画面の左右が曇りが映り込んでしまっています。
但し、これは「GARMIN VIRB ULTRA30」だけではなく、他のアクションカメラでも起こりうる問題でもあります。
GPSはある一定の時間撮影しないと補足されない
GPSをオンにしておくと、撮影した時の位置情報が映像と一緒に保存されますが、位置情報を補足するのに電源をオンにしてから暫くかかるので、ある程度の時間を撮影していないと位置情報は保存されません。
短時間(1分未満)の撮影を繰り返している場合などだとGPS機能は保存されていない場合があります。
撮影時間が無茶苦茶
撮影時の時刻は位置情報からの自動補足なので、上記と同様ある程度の時間撮影していないと位置情報が補足されず、後でパソコンでデータを確認すると無茶苦茶な時刻が表示されています。
手振れ補正は当てにならない
手ぶれ補正のON・OFFがありますが、ONにすると余計に変な事になるので、OFFのままの方が良いです。
とは言っても、OFFのままでも十分な性能で手振れで困ったことはありません。
アクセサリーが少ない
アクションカメラとして有名なGoProに比べると、アクセサリーが少なく、公式サイトでも「在庫なし」となっていることが多く、購入時から入っているマウントなどのアクセサリーを大切に使わないと、後々困る事になります。
実際に使用した感想
バッテリー&メモリーカード
最初に紹介した通り、カメラ本体の動作温度が-20℃~50℃となっているので、低温化での使用に心配は全くありませんが、録画した映像を保存する記録媒体のメモリーカード(MicroSD)も、低温に対応するものを使用しておかなければいけません。
私はサンディスクの「エクストリーム microSDXCカード 64GB Class 10」を使っています。
このカードは動作温度が-25度まで、保存温度が-40度までとなっています。
上記の組み合わせであれば、マイナス20度の超低温化でも、ヘルメットに装着した状態で1時間ほどの連続撮影も可能となります。
尚、64GBの場合、4Kでの撮影が2時間程保存可能となります。
1回の山行で2時間の撮影が出来れば十分だと思います。
まとめ
カメラとしての総合的な評価で言えば、GoPro Hero10などの最新の機種の方が優れているかもしれませんが、
雪山登山やバックカントリースキーなどの超低温化での撮影をされる場合は、「GARMIN VIRB ULTRA 30」がおすすめです。