僕の趣味は登山ですが、それ以外にもたま~に海に泳ぎに行っています。
泳ぐといっても、ボンベを背負ったダイビングではなく、身体ひとつで潜るスキンダイビングです。
今回は、僕がスキンダイビングが好きな理由について、お話したいと思います。
目次
僕がスキンダイビングが好きな理由~「自由を求めて~」
スキンダイビングとは
スキンダイビングは素潜りとも言われている海のアクティビティの一つで、酸素ボンベは使用せずに自分の息だけで潜るのが特徴です。
<それぞれの違い>
- スキンダイビング:シュノーケルマスク、フィンを装着して、自分の息が続く範囲で海に潜る。
- シュノーケリング:シュノーケルマスクを装着して、水面から水中を覗いて楽しむ。
- ダイビング:酸素ボンベを背負って海に潜る。
この様に、スキンダイビングは、シュノーケル、ゴーグル、フィンの3点があれば始める事が出来ます。
※厳密には水温・岩・珊瑚礁・予期せぬ魚との接触などなどから身体を保護する為にも、ウェットスーツ(+ウェイト)を着用する事が望ましいです。
また、ダイビングの様にライセンスによる潜れる深さへの制限などい為、一見するとお手軽に始める事が出来るので、ぶっちゃけ独学でもある程度は出来るようになります。
しかし、だからといって独学の見様見真似は危険です。
しっかりと講習を受けて、基本的な潜り方と併せて、安全管理についても学習する必要があるでしょう。
そして、ツアーではなく個人で海で泳ぐ場合は必ず2人以上で海に出て、緊急時に対応出来るように備えておくようにしましょう。
≪Cカードを取得しよう≫
スキンダイビングはライセンスなくてもできますが、やはりCカードを取得する事をおすすめします。
私はPADIのアドバイスドスノーケラーを取りました。取得にあたっては、簡単な座学と実地講習と認定試験(水中で15m以上泳ぐ等)があるので、誰でも簡単に取れるとは限りませんが、講習で得られる知識は安全にスキンダイビングを楽しむ上で必須の内容もあり、また取得に向けての努力する姿勢が今後のスキンダイビングへと繋がっていきます。
僕がスキンダイビングが好きな理由
僕がスキンダイビングが好きな理由は、幾つかありますが、
- 自分の身体ひとつで出来る。
→使用するのはシュノーケル・ゴーグル・フィンの3点のみ。最低限の装備で大自然を肌で感じられる。 - 努力次第で、見える景色が変わる。
→始めは2m潜るのが精一杯でも、慣れれば10mにだって潜れる。
深さを競う訳ではないけれど、深く潜れば見える景色が変わり、長く潜れば魚やウミガメと一緒に泳ぐ事も出来る。 - 自由
→スキンダイビングは個人競技。気持ちが落ち着いたタイミングで潜れば良いので、他の参加者の目を気にする必要がない。疲れたら水面に浮かんでいればOK。
といったところでしょうか。
大自然と体一つで向き合って、「もっと違う景色を見たい」と努力する姿勢が、ちょっと登山と共通していて、自分達にあっているように思っています。
最高だった海一覧
沖縄県
慶良間諸島
- 黒島北:ツインロック
(5月/曇り/透明度25m/水温22.2℃/気温26℃)
(7月/晴れ/透明度30m/水温28℃/気温32℃) - 渡嘉敷島:カミグー
(7月/晴れ/透明度30m/水温28℃/気温32℃) - 渡嘉敷島:アリガー
(5月/曇り/透明度25m/水温22.2℃/気温26℃) - 座間味島:七番崎
(7月/晴れ/透明度30m/水温28℃/気温32℃) - 座間味島:アイダー
(5月/曇り/透明度25m/水温22.2℃/気温26℃)
沖縄屈指の海の綺麗さを誇る慶良間諸島。那覇から南西40kmにあり船で1時間程。大小20余りの島からなり、現在は国立公園に指定されています。
もう海の綺麗さは私が説明するまでもないですね。
ポイントごとに雰囲気も異なるので、ツアーに参加する場合は1日コースで複数周るのがおすすめです。
ウミガメとマンタに会えました。
石垣島
- 名蔵
(7月/晴れ/水温30℃/気温34℃) - 崎枝
(7月/晴れ/水温30℃/気温34℃) - 西表島(ポイント名不明)
(7月/晴れ/水温30℃/気温34℃)
石垣島は那覇から南西に約400kmにある離島で、石垣島のある八重山諸島は慶良間諸島と同等またはそれ以上の海の綺麗さを誇っています。
西表島付近には、珊瑚礁を間近で見れるスポットや、奇跡の島(幻の島)と呼ばれるバラス島もあるので、併せて楽しむことが出来ます。
与那国島
青の洞窟
(9月/晴/水温31℃/気温26℃)
海底遺跡
(9月/晴/水温31℃/気温26℃)
日本最南端の与那国島は、ダイビングのメッカとしても有名です。ハンマーヘッドシャークや海底遺跡が有名で、多くのダイバーが訪れています。
私が行った時は9月の頭で、海底遺跡を訪れるには少し時期が早かったですが、なんとかギリギリ行く事ができました。しかし、海流がとても速く、潜っている間も浮上する間にも常に流されて、なかなかに難しかったです。
海上の波も高く、見事に波酔いしてしまい、途中で力尽きてしまったのは残念ですが、念願の海底遺跡に行く事ができて大変満足でした。
本州
高知県:竜ヶ浜(柏島)
- 竜ヶ浜(柏島)
(4月/曇り/透明度10m/水温20℃/気温21℃)
(7月/曇り/透明度12m/水温23℃/気温26℃)
沖縄の離島に匹敵する綺麗さを誇る...とのことですが、それは非常に条件に恵まれた時のみだと思います。
とは言え、本州としては非常に綺麗な海に入る事は間違いありません。そして何より魚との距離が近い!ビーチインから直ぐに多くの魚が泳いでおり、少し進めば水深は5mほどになるので、スキンダイビングも楽しめます。
静岡県:ヒリゾ浜(南伊豆)
- ヒリゾ浜
(9月/晴/透明度12m/気温28℃)
南伊豆きっての綺麗さを誇るビーチですが、ボートでのみアクセス可能で、尚且つこのボートの運航が期間限定ということで、、、混みます。
駐車場もそうですが、ビーチも人人人!です。とはいっても混んでいるのは浅瀬だけで、深い所で泳げる人は限られているので、深場は混雑とは無縁です。
そして、肝心の海の綺麗さですが、流石は伊豆。本州としてはトップクラスの綺麗さと言えます。
しかし、ここも海流が早いので注意が必要です。監視員がいるので流されていれば警告して貰えますが、結構体力を消耗しますので、早め早めの休憩を心掛けましょう。
福井県:壁石浜海水浴場
- 壁石浜海水浴場(米ノ海水浴場の側)
(8月/晴/気温32℃)
福井県の越前にある穴場(知る人には有名)のスポット。ビーチイン早々に2~3mと深くなって、少し進んで岩場を超えればガッツリ深くなるので、ダイビングスポットとしても有名です。
関西や近畿地方の人にとっては、コスパの良いスポットだと思います。
おまけ:「注意点」「Q&A」「やらかした系のお話」
Q&A
▼ツアー募集の誰でも簡単に出来るは本当なのか?
よくスキンダイビングのツアー申し込み画面には、綺麗なお姉さんが優雅に水中を泳いでいる写真と一緒に、
- 未経験OK
- 泳げなくてもOK
- 1日講習で誰でも潜れるようになる
- 深さよりも楽しむことが大事
という言葉(キャッチコピー)を目にします。
確かにスキンダイビングには、ダイビングの様にライセンスの制限もなく、何m以上潜る定義もありませんので、息を留めて潜れば、上手下手関係なくスキンダイビングとなるのでしょう。
ですので、ツアーの募集画面も噓ではありません。
ただ、私の経験上、スキンダイビングって結構難しいです。スキンダイビングの基本であるジャックナイフや耳抜きが、実は奥深くいです。
ツアーではレクチャーを受けながら潜っていきますが、ぶっつけ本番の短い指導のなかで、
- 指導内容を吸収して自身の体で体現できるか
- 初回でどの程度まで出来るようになるか
- 楽しむ余裕があるか
は、水泳経験や個人のやる気の大きさなど、人により大きく異なると思います。
素人の考えですが....
・ジャックナイフはクイックターンに似た動きがある
・潜水の動作は水泳にも似たところがある
・ドルフィンキックはバタフライにある動き
・海水を飲まない(誤飲)ことも水泳経験が活きてくる
という感じで、水泳経験の有無はスキンダイビングの上で結構大きいと思います。
私は30代の時に、石垣島でスキンダイビングのツアーに参加したのが始まりですが、
私は中学生まで水泳をやっていた事もあり、下手なりにもジャックナイフも直ぐに出来るようになって2~3m潜って初日から楽しんでいました。
反対に妻は水泳経験は小学生の低学年の頃までで、昔海水浴で足が攣った経験から深い海への不安感があり、水面での浮力を確保するのもままならず、少しずつジャックナイフにもトライしてみましたが、大分苦戦して、潜れたのはせいぜい0.5~1mくらいでした。
これまで指導付きのツアーには4回ほど参加していますが、他の参加者さんを見ていても、初めての人には一定数同じように苦戦している人がいましたし、中には開始早々に波酔いで数分しか海に入って居られなかったという人もいました。
これは何事にも言えることですが、個人の気持ち次第。
「やりたい!」という熱い想いがあれば、けっこう形になるものです。
▼息を吐いたら楽になるが、吐いてはいけない?
スキンダイビングは自分の息(一呼吸)だけを頼りに海の中を潜るので、とうぜんですが段々と苦しくなってきます。
ただし、この時に息を吐いていけません。
その理由は色々とありますが、
- 肺の空気がなくなって浮上速度が低下する
- 肺にある残り少ない酸素も一緒に吐いてしまう
- 吐いた後に水を飲み込むリスクがある
などが挙げられます。
潜っている最中に苦し感じるのは、酸素の減少もありますが、同時に二酸化炭素が増加している為に苦しく感じるので、息を吐くを肺に溜まった二酸化炭素が排出される為、一時的楽になったように感じるという仕組みです。
しかし、息を吐くことで上述の通り、色々なリスクがありますので、例え多少苦しく感じても、肺の中には自身の感覚以上に酸素が残っているので、決して焦ることなく落ち着いて浮上しましょう。
▼息が持たない、長く続かない
スキンダイビングは自分の息の続く範囲内で行いますが、どれだけ息が持つかは心身のストレスにより大きく異なります。
深く潜り過ぎて「息が持たない!」という焦りは勿論ですが、
「上手く出来るかな...」「今回は深く潜ろう」「あの魚を取りたいとカメラを向ける」という向上心ですら酸素消費を早める原因となるので、本当にリラックスして楽しみましょう。そうすると、想像もしないほどに長く息が持ちます。
▼練習は必要なのか、どうやってやっているのか?
何事もそうですが、スキンダイビングも上手く潜れるようになるには練習は欠かせません。
スキンダイビングは始める時の機材面や費用面でのハードルが低い分、本人の身体能力やフィジカルに大きく依存するように思います。
特に深くまで泳ぎたい、長く泳ぎたい、イルカと一緒に泳ぎたいという目標がある場合は、「練習して上達しよう」というちょっと高めの志が必要になってくると思います。
私自身、1年に1回のペースで沖縄の海に泳ぎに行っていますが、当然それだけでは、泳ぎの感覚は忘れてしまうので、本州の海やプールで定期的にスキンダイビングの練習をしています。
本州の海での練習で難しいのは
- 泳げる期間が限られている
- 適度に深くて綺麗な海を探すのが難しい
という点にあります。
海開きは7月~9月の頭までですし、個人の遊泳で期間外に海に入るのはやはりNGでしょう。
シュノーケルやダイビングスポットの情報はネットで簡単に出てきますが、スキンダイビングに適したポイントを見つけるのは簡単ではありません。浅過ぎたら当然潜れませんが、深過ぎても無理です。(※浅い=安全ではありませんが)
出来れば水深5m~10mくらいが理想ですが、なかなかないです。
冬の間など、海で泳げない時は、プールでの練習も視野に入れると良いと思います。
関西でれば、大阪にあるマリンには「最大水深8m、横幅12.5m」のプールがあるので、スキンダイビングの練習を行うことが出来ます。
実際に私も利用したことがありますが、シーズン前の練習にはもってこいです。ゴールデンウイークや7月の連休に沖縄に行く場合、本州の海はまだ海開きをしていない所も多いので、プールで事前に練習ができるのはとても助かります。
▼耳抜きが上手く出来ない場合は?
耳抜きは私も苦手です。
耳抜きの方法としては、バルサルバ法、フレンツェル法、トインビー法など色々とあるので、自分にあったやり方を見つけることなりますが、
そもそもが、スキンダイビングはダイビングと違って、
- ヘッドファースト(頭が下)で潜るので頭に血が上って圧迫されて耳が抜き辛い
- 下降スピードが速くてタイミングを逃しがち(※耳抜きは早めに行う方が抜けやすい)
- 当然、耳抜きも自分の息が続く間に素早くやらないといけない
という感じで、スキンダイビングでの耳抜きって結構難しいと思います。
耳抜きは体質にもよると言われていますが、個人的に感じたのは、
- 潜りに行くペースが短い程、耳抜きがやり易い
→本番の1~2ヶ月前に、一度海かプールで練習しておく良い。 - 撮影しながら潜ると耳抜きが難しい
→撮影に集中していたり、手に機材を持っている事でタイミングを逃しやすい - 苦手なら頭を上に向けると上手くいきやすい
→ヘッドファーストから頭を上に向け直す事で、頭の血圧が低下して耳抜き難易度が下がります。
正しい、この場合、体勢的に耳抜きをしている間に身体が浮上しやすいという欠点がありますが、一向に耳抜きが上手くいかないよりは良いでしょう。 - 丁寧に鼻を摘まむ
→バルサルバ法(鼻を摘まんで、鼻息を出して耳に圧を掛ける方法)の場合、シュノーケルマスクのゴムの厚みで鼻をしっかりと摘まめていない可能性があります。特にスキンダイビングではスピードが求められますが、まずは丁寧な動作を心掛けましょう。
やらかした系のお話
では最後に、スキンダイビングをやっていて「やらかした時の話」を少しご紹介したいと思います。
- サンゴ礁で負傷
沖縄の海で泳いでいた時の出来事です。真夏だった為、下半身は水着のみで泳いでいた所、珊瑚礁に近づいた際に、太股を切ってしまいました。
傷自体はほんの少しでしたが、傷跡は暫く消えず、地味に痛かったです。 - 気づかないうちにクラゲに刺されていた
本州の海で泳いでいた時の出来事です。まだ海開きの期間中でしたが、8月末ということで、やはりクラゲが出ていたようで、定期的に「ピリ」っとした感覚があったのですが、特に気にすることなく泳いでいたところ、海から上がると肌を露出していた所に赤い発疹が出来ていました。 - カメラ落下
沖縄の与那国島の海で泳いでいた時の出来事です。アクションカメラで撮影していて、海面で休憩している時に、ふっと腕が軽くなる感覚がありました。
まさか!と思って水中を覗くとアクションカメラがゆらゆらと海底に向かって沈んで行っているではないですか!大急ぎでジャックナイフで潜行して、必死の形相で潜水してなんとかキャッチする事ができました。
勿論カメラはリーシュコードで腕に巻き付けていましたが、気がつかないうちに緩んでいたようでした。 - 視界不良で海底激突
京都の舞鶴の海で泳いでいた時の出来事です。この日は、直前の大雨で海況があまり良くなく、視界が非常に悪い日でした。ビーチインの時点から分かっていたのですが、折角来たのだからと泳いでいましたが、視界が悪くそこがハッキリと(というか粗全く)見えませんでした。
潜水を開始して程なくして、いきなり目の前に砂地が目に飛び込んできて、「あっもう底に着いた!」と気が付きましたが、時すでに遅し見事に激突。まぁ、大したスピードではないので、怪我などもありませんでしたが、これが岩や珊瑚礁だったら危なかったです。
まとめ
身体ひとつで海の中を自由に泳ぐスキンダイビング。
素晴らしいアクティビティですが、手軽に出来るからこそ、危険が付きまとうのも事実です。
山もそうですが、海は怖いです。
安全管理をしっかりと行い素晴らしい海を楽しみましょう。