北アルプスの最奥地と呼ばれる水晶岳。
通常の登山スタイルであれば、通常2泊3日はかかるこのコースに、滅多に取れないお盆休みが取れたので、黒部源流、そして鷲羽池にも寄ることにし、北アルプスをゆっくりテント泊で楽しんできた。
この記事では2日目の行程を紹介する。
1日目の記録はこちら
北アルプス最奥の水晶岳、そして黒部源流地と鷲羽池/夏のテント泊「1日目」
行程
ルート
2019年08月12日(月) ~ 2019年08月14日(水)
1日目:新穂高~小池新道~鏡平山荘~弓折乗越~双六小屋(テント泊)
2日目:双六小屋~三俣山荘~黒部川水源地標~水晶岳~ワリモ岳~鷲羽岳~鷲羽池~三俣山荘泊(テント泊)
3日目:三俣山荘~三俣蓮華岳~双六岳~鏡平山荘~小池新道新穂高
アクセス
新穂高のほぼ全ての駐車場が満車。
深山荘方面は勿論、鍋平の遠い場所も粗満車。
登山センター前の有料駐車場も朝5時過ぎで長蛇の列が出来ており、開門と同時に即満車。非常に厳しい状況であった。
天気
1日目、朝~昼:快晴、14時頃からガス
2日目、朝~昼:快晴、15時頃からガス、夕方:一時的に激しく夕立
3日目、朝~夕方、基本晴れ
基本的に、日差しが強く、非常暑いく熱中症に要注意。しかし稜線で風が吹くと寒く感じる所もあり、朝晩はそれなりに冷え込んだ。
日中は晴れるが、夕方から夜にかけてガスや夕立が多いので、やはり早めの行動が望ましい。
登山道の状況・危険個所
以下は全て山行当時の状況となります。
基本的に危険箇所は無いが、稜線では所々崩落箇所がある。
水晶岳付近も岩場があるので、疲労感漂う様な際は注意したい。ヘルメット着用しても良いかもしれない。
山行記録
2日目:双六小屋~三俣山荘~黒部川水源地標~水晶岳~鷲羽岳~鷲羽池~三俣山荘泊(テント泊)
【04:50】2日目は日の出と共にスタート
朝3時起床、4時50分出発。既に多くの方が出発準備や、朝日を拝んでおり、小屋前は賑わっている。
起床後直ぐはあまり胃に物が入らないので、軽めのリーズドライを朝食として、出発後、随時行動食を口に入れるようにした。
どこも立地上、山荘からすぐの所は急登となり、朝一の寝起きの身体には応える。
2分ほどの登った所から、双六小屋を振り返って。
往路は時間優先にて「巻道」から「三俣山荘」へ。
巻道の途中から鷲羽岳とその奥に水晶岳が見えてくる。
花には詳しくないので、名前は知らないが綺麗に咲いていた。
振り返れば槍ヶ岳と穂高連峰が見えている
【07:22】「三俣蓮華岳」「巻道」「山荘」との分岐、ここから山荘までの下りがなかなかに長い。
下りが長いということは明日の登り返しが長いということだ、、、。
早朝なのでテント場にはまだ空きがありそうだ。
【07:56】「三俣山荘」到着後は、まずはテントを設営し、最低限の装備を持って「水晶岳」へと向かう。
トイレや山荘までは遠いが鷲羽岳が見える見晴しのよい場所をゲットした
黒部源流地へ下っていきます。
行きは「黒部源流地」経由の為、綺麗な小川沿いに下って行く。
日本ではないみたいだ。
源流地周辺は非常に美しい場所で、一見の価値がある。
物凄く綺麗な水。
【09:03】黒部川水源地標
雲ノ平への方向。いつか行ってみたい。
岩苔乗越への方向。
「雲ノ平」と「岩苔乗越」の分岐から先はしばらくは上りとなる。
綺麗という言葉しか当てはまらない水。
なかなかに辛い登りだが頑張るしか無い。
【10:32】岩苔乗越へ到着
「岩苔乗越」に上がると、「水晶岳」が見えるが、"遠い"...。
空には薄い雲が出始め、山頂からの景色を楽しみに、ガスが枠までに間に合うよう少し急ぎ足で水晶岳を目指す。
目指す水晶岳はまだまだ遠い。
【11:22】水晶小屋に到着、休憩は後にして、水晶岳に向かう
大分近くなったが、水晶小屋からもまだ結構な距離がある。
この辺りから岩場となる。ヘルメットをされている登山者も多く、携帯が望ましいだろう。
水晶岳付近は”岩場”となり、油断すると大事故となる箇所もあるので、気が抜けない。
もうすぐ。
【12:02】水晶岳山頂!
山頂からは360度のパノラマとなり、ガスに巻かれることもなく、絶景を堪能する。
15分程休憩した後下山とする。
南、鷲羽岳方向
北、剱岳方向
雲ノ平、アップ
【13:06】水晶小屋まで戻ってきて、ここで休憩。
※力汁:1,000円
※おでん:800円
美味しい
鷲羽岳、遠い。
「ワリモ岳」と「鷲羽岳」の登りは辛いが、ガスで覆われる前に「鷲羽池」に行きたいので頑張る。
まずはワリモ岳へ。
【14:31】ワリモ岳山頂
このロープは使わない方が歩きやすい。
鷲羽岳への登り返し。
ガスが出始める。
【15:16】山頂はガス
「鷲羽池」は鷲羽岳から「三俣山荘」に向かって少し下ったところから左に降りていく。
テントは設営済みで時間はあるので、見に行く。
【15:55】下りはゆっくり下って15分ほど。
水は透明。
この池、沢が流れ込んでいるわけでも無いのに、枯れることなく不思議である。
対岸から鷲羽岳
天候によっては、鷲羽岳が水面に映るようだが、今日はあまり映らなかった。
湖畔を1週する。
来た道を登り返す
積乱雲が発達し、遠くで雷鳴も聞こえ始めた。
三俣山荘までも遠い。
今回の山行は山のスケールの大きさがダイレクトに分かるので、「遠い」という言葉を連発することになる。
斜面を横に走るのが伊達新道への道
【17:55】山荘前も賑やか。
テントに入ると程なくして激しい夕立となる。少し小雨になったところで、夕食を作る。
テント内で調理を試みたが、換気の為に空けた隙間から雨が吹き込んでくるので、ガス缶に防水処理を施し、調理器具だけ外に出して湯を沸かすことにする。こういう時、シングルウォールは面倒だ。
テント内で夕食を済ませ、7時頃就寝。
明日は、昨日来た道を戻り、新穂高へと下山予定だ。
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