今回は、初の「日帰り遠征」で、八ヶ岳の阿弥陀岳南陵に行って来ました。
コンディションに恵まれれば日帰りも可能なルートですが、結構疲れました。
では、早速見ていきましょう。
【山行記録】八ヶ岳 阿弥陀岳 南陵/2023年01月22日( 日帰り)
ルート
2023年1月22日(日帰り)
- 舟山十字路
- 南陵取付
- 立場岳
- 青ナギ
- 阿弥陀岳
- 御小屋山尾根
- 舟山十時路
アクセス
舟山十字路駐車場に駐車。
朝4時頃で車は3台のみ。下山時の15時頃も十分に空きあり。
▼路面の状況
冬季は周辺道路及び駐車場付近の林道は凍結している事が多く、この日も駐車場を含む近辺はスケートリンクと化していました。
駐車場の温度は夜間はマイナス12度、昼間でマイナス2度と非常に気温が低いので、車両にも相応の備えが必要となります。
また、前述の通り気温が低い為、サイドブレーキの凍結の恐れがあるので、車止めなどの携帯が望ましいと思われます。
天気
晴れ
【気温】
・駐車場:マイナス12度(夜中~早朝)、風は無風
・山頂:マイナス8度(昼間)、風は6m
登山道の積雪状況・危険箇所
■舟山十字路〜立場岳
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林道の積雪量は多くはありませんが凍結している為、駐車場から早々にアイゼンを装着しました。
■立場岳〜無名峰
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急登が続きますが雪質も安定しており、快適に登る事ができました。
■無名峰〜P3〜阿弥陀岳
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トレース明瞭で、積雪も少なく雪質も安定していた為、各種トラバースも特に問題はありません。
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ルンゼの積雪量は多くありませんがカチカチに凍りついているので、慎重に登る必要があります。初心者を同行させている場合は、ロープに確保を行った方が良いでしょう。
■阿弥陀岳〜御小屋山尾根〜舟山十字路
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御小屋山尾根の降り始めは急斜面となるので、念の為に注意。
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御小屋山尾根はマーキングもそれなりに豊富にありが、単調な下りが続くので精神的に疲れます。また、終盤は明瞭な尾根が終了するので、念の為、進むべき方向には注意するようにしましょう。
行程
舟山十字路〜南陵取付〜立場岳
日の出前に駐車場を出発。
好天の週末ということで混雑を予想していましたが、朝5時の時点では車は3台ほどしかありませんでした。
駐車場の時点で、林道はカリカリに凍りついているので、早々にアイゼンを装着します。
駐車場から30分ほどで南陵の取り付きに到着しました。
尾根に乗るまでは所々不明瞭な場所がありますが、随所にマーキングがあるのでしっかりと観察すれば迷うことはありません。
急登を終えてなんとか尾根に乗りました。
夜が明けてきました。
立場岳までは地味な登りが続きます。
急登が終わって開けた台地に出ると、、、
立場岳(2248m)に到着です。
眠すぎるので栄養補給して目を覚まします。
青ナギ〜無名峰
立場岳からしばらくは平坦な道が続きます。
青ナギに到着すると阿弥陀岳南陵の全容を拝むことができます。
ん〜、雪が少なそうです。
アップでパシャリ。
青ナギから無名峰まではまたまた急登が続きます。
空が開けてた瞬間というのは、どの山でも気持ちが晴れてきます。
無名峰に到着。
雲海と富士山。
景色を眺めてしばし休憩。
ここでストックからピッケルへと交換します。
気を引き締めて再出発。
阿弥陀岳が段々と近づいてきます。
P2へ。
P2を左から巻きます。
雪が無さすぎて簡単過ぎます...。
P3へ。
P3へ(2)
P3へ(3)
P3へのトラバースが見えてきました。
こちらも雪が無さ過ぎて簡単です。
P3の直登を見上げて。
P3のルンゼに到着しましたが、先行パーティーがおられるので順番待ち。
止まっていると寒い....。
さて登りますか。
フリーでも行けなくもありませんが、折角ロープを持ってきているので、安全に配慮して確保。
前も渋滞気味なのでフリーでガシガシ飛ばしても直ぐに追いついてしまうので、ゆっくり登ります。
ルンゼは2ピッチに分けました。
途中に古いですがアンカーがあり、ピッチを切ることができます。
ルンゼの雪も少ないですが、ガリガリに凍ってるので滑ったら終わりです。
事故の多い場所ですので十分に注意しましょう。
2ピッチ目でも順番待ち。
面倒くさがらずに防寒着を出しました。
ルンゼの終盤は完全に凍りついている所がありました。
木々の間を登り切ればルンゼ帯の終了です。
P4へ向かいます。
来た道を振り返ると、遠くに富士山が見えています。
P4のトラバースが始まります。
随所に綺麗な景色が広がります。
P4のトラバースも雪が少なくて、難なく通過できました。
最後の雪面を登り切れば、
もうすぐ阿弥陀岳の山頂です。
到着しました。
ん〜結構疲れました。
因みに、今回から日帰り用のザックを新調しました。使い心地も良くて気に入りました。
MAMMUT Trion Nordwand 38L
50mロープ、ショベル、プローブ、アイゼンなど本格的な雪山日帰り装備が全部ザックの中に収納できます。
中岳〜赤岳方面。
こうやってみると距離がありますね。
赤岳をアップで。
富士山も綺麗に見えていました。
お地蔵様にお参り。
御小屋尾根で下山します。
降りも気を引き締めて行きます。
阿弥陀岳を下ると、すぐに摩利支天が見えて来ます。
ハシゴがあるのでアイゼンを引っ掛けないように注意。
天気が良いので、ついつい景色に見惚れてしまいます。
さぁ、御小屋尾根の長い長い降りが始まります。
もう一度言います。御小屋尾根の長い長い降りが始まります。
どんどん降っていきますが、長い!
急な降りが落ち着いたら、今度は平坦な下り坂となりますが、これもまた長いです。
とにかく体感的にめちゃくちゃ長いです。
こんな感じの道になれば駐車場までもう少しですが、ここも地味に長いです。
まとめ&感想
登山を始めて7年目にして、始めて日帰りでの遠征登山を行いました。
北アルプスや八ヶ岳などの遠くの山に登りに行く場合は、「テント泊」で1泊2日以上が通例となっていましたが、昨年から仕事の環境が少し変わり、これまで通りとはいかなくなり、山から遠ざかる日が多くなっていました。
待っていてもチャンスは巡ってこないので、従来のスタイルに拘らずに色々やってみようと言うことで、今回の日帰り遠征へと至りました。
阿弥陀岳南陵はバリエーションルートの入門コースという位置付けなので、週末はそこそこの登山者で賑わっているかと思いましたが、実際にはそれほどでもなく、静かな山歩きとなりました。
トレースが明瞭で雪が少ないと言うこともあり、特に大きな危険要素もなくバリエーションルートを楽しむことが出来ましたが、
ロープワークでは技術的な反省点が見つかったりと、収穫のある山行となりました。
今回は初の日帰りということで、体がめちゃくちゃ疲れたので数日身体を休めたら、またトレーニングを再開して、今シーズンの雪山登山を存分に楽しみたいと思います。