2024年7月21日、五竜岳にゴンドラを使わずに日帰りで行ってきました。
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【山行記録】五竜岳 日帰り(ゴンドラなし)/ 2024年7月21日
ルート&タイム
2024年07月21日(土)
03時40分:エスカルプラザ
05時40分:アルプス平駅
06時20分:地蔵の頭
07時30分:小遠見山
07時50分:中遠見山
08時30分:大遠見山
08時55分:西遠見池
09時35分:西遠見ギャップ
10時30分:遠見尾根分岐
10時35分:五竜山荘(休憩30分)
12時00分:五竜岳(休憩30分)
13時20分:五竜山荘(休憩20分)
18時00分:地蔵の頭
18時15分:アルプス平駅
19時15分:エスカルプラザ
アクセス
エスカルプラザ前の駐車場の道を挟んだ前に登山者用の無料駐車場がありますので、宿泊を伴う登山の場合はそちらを利用するようにとなっているようです。
どちらもすぐ目の前で、非常に多くの台数が停められるので、夏の最盛期でも停められないという事は発生しないでしょう。
尚、エスカルプラザ駐車場の側の林から、子熊の鳴き声が聞こえてました。駐車場とはいえ油断は禁物です。夜中や夕方などに駐車場を使用する際は、十分に注意しましょう。
ロープウェイを使用する場合、運行時間に注意しましょう。
公式サイト:https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/gondola/cal/
天気
午前:標高の低い所は晴れ、標高の髙い所は曇り
午後:曇り後、晴れ
登山道の状況・危険個所
エスカルプラザ~徒歩~アルプス平駅
エスカルプラザ~アルプス平駅まで標高差700mの登りとなります。
急登と足場の悪さで有名ですが、実際に登りと下りで歩いた経験から言うと、登りは大きな問題はありません。
ゆっくりと登って約2時間の道のりです。
問題は下りです。急な下りにゴロゴロ・ザラザラの石が非常に歩きにくいです。危険という事はありませんが足首や膝に負担がかかります。
五竜岳を日帰りする際にネックとなるゴンドラの始発と終電の問題を解決する為に、スキー場を徒歩で登下降する計画を立てる場合は、登りは暗いうちから出発して、アルプス平駅(できれば地蔵の頭)で日の出として、時間に余裕を持たせて、下り便の最終に間に合うような登山計画が理想かと思います。
アルプス平駅~地蔵の頭
お花畑の側を歩いていきます。リフトは使わなくても、問題はありません。
地蔵の頭~小遠見山
小遠見山まではハイキングコース扱いとなっています。特に危険箇所はありません。
小遠見山~遠見尾根~五竜山荘
小遠見山から五竜山荘までは、はアップダウンのある遠見尾根を進んでいきます。
目立った危険箇所は無いように見えますが、途中途中には片側が切れ落ちたザレ場を横切る場所もあり、定期的に滑落事故も発生している為、注意が必要です。
尚、西遠見ギャップは深く切れ落ちた細い尾根を通過する事になりますが、こちらでも滑落事故が発生していますので、十分に注意しなければいけません。
五竜山荘~五竜岳
アルプスの岩稜ルートのような髙い難易度の岩場はありませんが、岩場のトラバースや登下降が一定数ある為、ヘルメットの着用推奨です。
動画はこちら
山行記録:エスカルプラザ~遠見尾根~五竜岳
エスカルプラザ~アルプス平駅
今回は五竜岳を日帰りで行きますが、下り便の最終に間に合うか自信が無いため、最初からゴンドラを使わずに登ることにしました。
暗いなかスキー場の急坂を登って行きます。
振り返れば空が赤く燃えています。
スキー場の急登は登りで使う分には大きな問題はなさそうです。
気をつけるとするならば、熊との遭遇ですね。
焦らず一定のペースで登って行きます。
最後はそこそこ急斜面になってきます。
エスカルプラザからゆっくり歩いて2時間でアルプス平駅に到着しました。
早い人であれば1時間半くらいで到着出来ると思います。
ゴンドラの始発まで1時間半リードしたので、良しとしましょう。
尚、下りでゴンドラを使わずにスキー場を下る場合は、写真の右方向に進んでいきます。
アルプス平駅~地蔵の頭
アルプス平駅から暫くはお花畑の中の遊歩道を進んでいきます。
始発以降にきた場合は、ここの区間はリフトで移動することも出来ますが、徒歩での移動でも問題ない範囲かと思います。
隣の八方尾根も見えています。
途中にハイキングコースの分岐がありますが、特に迷う事はありません。
リフト終点から地蔵の頭の方向へ。
地蔵の頭に到着しました。
手を合わせて無事の安全登山を祈願します。
地蔵の頭~遠見尾根~五竜山荘
地蔵の頭を過ぎて一つ目のポイント「見返り坂」
取り敢えず振り返って景色を楽しみます。
登山道のようですが、まだここはハイキングコース扱いのようです。
一ノ瀬髪、二ノ瀬髪と通過していきます。
遠見尾根から先の主稜線にはどっしりとガスが掛かっています。
小遠見山から先は正式な登山道となるので、ここから先は登山装備が必要となります。
尚、下山時にゴンドラを使いたくても、最終便に間に合いそうにない場合は、電話をすれば待ってくれる可能性があるようです。
遭難防止の為とのことですが、随分と寛大な運行会社だと思います。
中遠見山 先程の小遠見山から直ぐです。
次は大遠見山に向けて進んで行きます。
偶にドロドロの所もあるので注意しましょう。
右上の木の生い茂ったピークが大遠見山ですが、標識もなく気が付いたら通り過ぎていました。
西遠見池の手前に休憩に丁度良い場所があったのですが、周辺の気に猿の大群がいたので、ここは素通りしました。
西遠見池
ここから五竜岳が綺麗に見えて、天気が安定していれば池に映る逆さ五竜が見えるはずなんですが、今回は残念ながら無理ですね。
所々、こんな感じのザレ場があるので、注意しましょう。
西遠見池から少し歩くと、視界が開けるポイントに出てきました。
いよいよ西遠見ギャップです。
西遠見ギャップは細く切れ落ちたリッジになっているので、注して通過しましょう。
西遠見ギャップから。
階段。
階段の次は簡単な鎖場となります。特に危険な箇所ではありませんが、登り下りの登山者とのすれ違いには注意しましょう。
その後、頑張って白岳に向かって坂道を登れば、五竜山荘が見えてきます。
白岳を過ぎて、遠見尾根分岐
ここから山荘は目と鼻の先です。
五竜山荘に到着しました。
山荘前のテラス席で30分程休憩します。
ガスが切れそうにもなりますが、基本的にはガスがかかったままです。
五竜山荘~五竜岳(往復)
さて、休憩も終わったので五竜岳に向かって出発します。
山荘前に注意書きがありますが、山荘から五竜岳の往復は2~3時間です。
完全な空身ではなく、サブザックなどにレインウェアや非常食など必要な装備は携帯するようにしましょう。また、この日も山荘から先は風が強く、レインウェアなどの羽織物が必須でした。
尚、皆さん、ヘルメットをしっかりと着用されていました。
山荘からしばらくは普通の登山道を緩やかに登っていきます。
山頂に近づくにつれて、こんな感じの岩場もちょくちょく現れます。
こんな感じの鎖場とか、
難しくはありませんが、こんな感じの岩場もあります。
キレット方向と五竜岳山頂の分岐まで来ました。
頼むから晴れてくれ~
取り敢えず、五竜岳に到着。
山頂で20分程休憩していると、少しだけガスが切れてきました。
ガスの切れ具合はこれが限界でした。
山頂からの絶景は拝めませんでしたが、下りも長いので下山します。
下り始めたら晴れて来るやつ。
進行方向右手には、遠見尾根が見えています。長いな...
五竜山荘まで戻ってくると、多くの登山者がテントを設営していました。
そして、五竜岳山頂のガスも切れてきています。まぁ、山のあるあるという事で。
下山、五竜山荘~遠見尾根~エスカルプラザ
白岳から唐松岳方面を眺めて。
場面は一気に飛んで、地蔵池まで降りてきました。
ゲレンデトップまで降りてきました。
いやぁ~、まぁまぁ疲れました。
静かなお花畑(営業時間終了)
アルプス平駅まで降りてきました。
さぁ、帰りもここを下りますが、目茶目茶歩きにくい!
大きな石がゴロゴロ、砂がザラザラなって歩きにくいです。
普通の下り坂に見えますが、めちゃくちゃ急な斜面です。
ひたすら下り続けて1時間、なんとか日暮れまでに駐車場まで降りてくる事が出来ました。
まとめ&感想
今回、五竜岳を「日帰り&ゴンドラなし」で登って来ましたが、その理由は次のような理由があります。
▼テント場代が、ちょっと厳しい。
五竜山荘のテント場代のシステムは、「テント1張2,000+1人2,000円」という仕組みになっており、2人でテント泊をする場合、6,000円必要となります。
金額設定に関しては、ちょっと高いなとは感じますが、登山道の整備や小屋の運営、昨今の時代背景を考えると致し方ない事だとは思いますが、個人的には出費が厳しいので、宿泊は見送る事になりました。
▼ゴンドラ代が、ちょっと厳しい。
遠見尾根から五竜岳に向かう人の殆どが、ゴンドラを使用すると思います。
ゴンドラ代は、シーズンにより異なりますが、最も登山者で賑わうピーク時の7/6 ~ 8/31は、ゴンドラ往復が2700円(リフト込みは3,000円)で、片道利用は1,600円(リフト込みは2,000円)となっています。
そこまでケチるなら他の山に行けよって感じかもしれませんが、ガソリン代もコンビニの朝ごはん代も高騰している事を考えるとちょっと厳しいかなぁって思いました。
▼コースタイムは厳しい
アルプス平駅から五竜岳の往復の標準コースタイムは10時間30分となっており、夏の最盛期の最も始発時間の早い7時に出発したとしても、CT通りに歩いているとアルプス平駅に戻ってくるのが17時30分となり、16時30分の下り最終便には間に合いません。
ゴンドラを使用しての日帰りを行う為には、標準CTよりも早く歩ける必要があります。
最終便に間に合わなければ、スキー場を歩いて下るという事も可能ですが、日暮れが迫る中、知らない道を下るというのも不安(危険)なので、最初から登りもゴンドラを使わずに登ってしまおう、という事になりました。
とまぁ、こんな感じで今回はなかなかに厳しい登山になりましたが、初めての山域で初めての景色を見て楽しむ事が出来ました。