
2年前からずっと狙っていた、厳冬期の五竜岳。
2026年2月21日〜22日、ようやく天気と休みのタイミングが重なり、この憧れのピークに挑戦する機会が巡ってきました。
目次
厳冬期の五竜岳・遠見尾根テント泊|2月下旬のトレース状況と気温変化/山行記録
ルート&タイム
2026年02月21日(土)
06時20分:地蔵の頭
07時30分:小遠見山
08時55分:西遠見山
2026年02月22日(日)
09時35分:白岳
10時35分:五竜山荘(休憩30分)
12時00分:五竜岳(休憩30分)
13時20分:五竜山荘(休憩20分)
18時00分:西遠見山
18時15分:アルプス平駅
アクセス
エスカルプラザ前の駐車場の道を挟んだ直ぐ目の前の無料駐車場を利用。
エスカルプラザ前の駐車場は近いですが、夜間(23時~翌5時)は入出庫が出来ません。尚且つ、車の往来が激しく間隔も狭い為、距離も粗変わらない道を挟んだ向かいの広い駐車場の方が使いやすいと思います。
公式サイト:https://www.hakubaescal.com/winter/
▼テレキャビンの時間&料金
≪料金≫
片道リフトなし:2,000円
片道リフトあり:3,000円
往復リフトなし:4,000円
往復リフトあり:5,000円
≪時間≫
8:15 - 16:00(下りは16:30かもしれません)
≪コンビニ≫
≪ガソリンスタンド(24時間)≫
- ENEOS豊科店/ENEOSモビリニア(MAP)
スカルプラザから南に46km
関東や関西方面から深夜や早朝にアクセスする場合、安曇野ICを下りて直ぐのガソリンスタンドが24時間営業の最後の給油所となるので注意が必要です。
天気
2月21日:快晴(無風)
2月22日:快晴(所々風が強い)
登山道の状況・危険個所
地蔵の頭~小遠見山

登山者だけでなくハイカーも多く歩いている為、天気の良い週末などは完全なトレースができ上がっていることも多いでしょう。
リフト終点からは地蔵の頭を巻いて、小遠見山方向へ向かうことも可能。
小遠見山~西遠見山

天候とトレース次第で難易度が大きく変わる区間です。
この日は、晴天の週末で既に大量の登山者が入っており、ただ歩くだけの状態でした。
降雪直後のラッセルや、視界不良では雪庇への警戒なども必要となります。
西遠見山~白岳(五竜山荘)

雪崩に警戒が必要な区間です。白岳を登るか、トラバースするかは雪質により判断するのが良いでしょう。
私も登りはトラバースし、下りは白岳を登って尾根沿いに下りました。
既にクラックが走っている場所もあったので、注意が必要です。
五竜山荘~五竜岳

トレースの有無、雪質で難易度が大きく変わります。
この日も既に多くの登山者が登っており、トレースがありますが、2~3種類のトレースが混雑している為、どう進むか自身で判断が必要となります。
尚、この区間も降雪直後などは実際に雪崩が発生しているので、十分に警戒が必要です。
技術的に非常に高いスキルが求められる訳ではないが、一発アウトの区間が長いのが特徴です。
動画はこちら
後日アップ予定...
山行記録1日目:エスカルプラザ~地蔵の頭~西遠見山
ゴンドラ&リフトで一気に標高1,676mへ

夏に来た時はゴンドラ(テレキャビン)を使わずに徒歩で登りましたが、冬シーズンはテレキャビンの利用が必須。
8時15分の始発は運行開始までは列が出来ていますが、ロープウェイのように定時発車ではなく、常時発車なので、直ぐに列も最小限になって、実質待ち時間はゼロでした。
尚、チケットはエスカルプラザ内のチケットセンターと遠見駅の両方で買えますが、とおみゴンドラ駅(ゴンドラ飲み場の直ぐ手前)でも買えるので、駐車場からゴンドラ乗り場に直行でOKです。

あっというまに、1,515mのアルプス平に到着です。
一旦少し下って、リフト乗り場へと向かいます。

リフトに乗るには1,000円かかりますが、楽です。圧倒的に楽です。
日帰りハイキングであれば徒歩で登っても良いと思いますが、テント泊装備などで体力を少しでも温存したい場合は、1,000円を払う価値はあると思います。
大きなザックを持ってのリフトの乗り降りは心配でしたが、スタッフの方のサポートが手厚くて全く問題ありませんでした。

リフトトップに到着です。
スキーヤーや登山者で賑わっています。

トレースもバッチリついていそうなので、ここでアイゼンを装着します。
地蔵の頭~小遠見山

リフトトップから地蔵の頭までは直ぐそこです。
地蔵の頭は左方向から巻くことも可能です。

地蔵の頭

地蔵の頭から小遠見山までも、意外と距離があります。
もうこの時点で暑い!

八方尾根が綺麗に見えています。
多分、向こうも大盛況だと思います。

右手には遠見尾根と五竜の姿が見えています。

これから向かう遠見尾根

小遠見山からの遠見尾根
小遠見山は、ゲレンデスキーヤーや観光客としてのハイカーで賑わっていました。
夏に来た時はガスで景色なかったので、今回は天候に恵まれました。
小遠見山~西遠見山

既に多くの登山者が入っており、完璧なトレースが出来上がっています。
五竜岳まで行く人だけではなく、西遠見山までの日帰り組も相当数がいるようです。

アップダウンはありますが、雪のおかげで起伏が夏よりマシなのかそれほど辛くはありません。

左手には鹿島槍ヶ岳

鹿島槍ヶ岳 北壁
かっこいい

トレースありなので、サクサク進みますが、深いラッセルの場合、相当しんどいと思います。

明日登る白岳。
右には雪庇があるので、より過ぎは厳禁ですね。

恐らく西遠見池周辺だと思います。
この辺りの平坦な場所でテントを張っている人もいました。
西遠見山でテントを設営

本日の目的地、西遠見山に到着しました。
基本的には広い台地になっていますが、登山者の邪魔にならないように少し斜面の方によって整地します。
昼間は無風でしたが、夜中は風が強かったでの、ブロックを積み上げて正解でした。
他にも西遠見山にテントを張っている人が4組くらいいました。
他には五竜山荘まで行っているグループが3組くらいいました。

テントからは鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白岳、八方尾根が見えるという最高の立地

夕方テントの外に出ると、日が落ちるにつれて、山に静けさが染み渡っていく。最高の時間です。
山行記録2日目:西遠見山~五竜岳~下山
西遠見山~白岳~五竜山荘

おはようございます。
夜中は結構風が強くて、テントが風で押される感じでしたが、日の出と同時に収まりました。

既に2組先行者がいます。

雪崩と雪庇に注意しながら登って行きます。

太陽が昇って来ました。

真っ赤には染まりませんでしたが、山の夜明けでいい時間です。

登って、、、

登って、、、

行はまだ早朝で雪質も安定していたので、白岳はトラバースしました。
帰りはクラックが走っていたので、通行する時間帯と雪質の判断には注意が必要です。
五竜山荘~五竜岳

五竜山荘の側で休憩をして、いざ五竜岳へ。

暫くは夏道で進みます。

トレースが3種類くらいあるので、自分で判断して進みます。

このあたりも夏道沿いです。

トラバースからの直登。
雪質も安定していますが、スリップしたら多分止まりません。
しかも斜面がずっと下まで続けているので、滑落したらアウトです。
尚、この辺りは雪崩も発生している場所なので、雪質への注意も必要です。

下り組がいるので、直登ラインを伸ばして稜線へと抜けます。
最高に気持ちの良い瞬間ですが、最高に危ない場所でもありました。

一旦稜線へと出ました。

頂上が近づいてきました。

それなりの斜度がありますが、トレースのおかげで安定して登ることができました。
ラッセルしながらだと結構怖いと思います。

登りきれば、五竜岳山頂は目の前です。
五竜岳 山頂から360度の絶景

五竜岳
夏に来た時はガスで視界が無かったので、リベンジを果たせて良かったです。

まずは鹿島槍ヶ岳

双耳峰がかっこいいですね
右奥には槍ヶ岳と穂高連峰が見えていました。

こちらは剱岳
岩と雪の殿堂というだけあって、周囲の山の中でもひときわ険しく異彩を放っていました。

こちらは、唐松岳方面
この連休中に縦走した人もいるようです。

眼下には五竜山荘
五竜岳~西遠見山

写真では分かりにくいですが、この下りが一番厄介で、皆さん難儀されていました。

なんとか山荘まで下りてきました。

さて、テントのある西遠見山まで帰ります。

既に気温がかなり上がってきているので、下りは白岳を巻かずに登って尾根沿いに下ります。

なんとか危険地帯を突破して一安心

テント撤収して帰りますが、小休憩。
いや、暑い!めちゃくちゃ暑い!
2月22日で一応まだ厳冬期ですよ?
西遠見山~小遠見山~下界へ

テントを撤収して、下山を開始します。

雪が適度に緩んでサクサク下っていきます。

西遠見山から1時間で小遠見山まで戻ってきました。

地蔵の頭まで頑張って下ります。

地蔵の頭からはスキー場のコースの端を歩いて下ります。

アイゼンを外して、ゴンドラ(テレキャビン)に乗って山を下ります。
冬季はゴンドラ利用必須だから乗ってはいますが、やっぱり楽です。

帰りは、ラーメン山岡家で栄養補給をして帰宅。
まとめ&感想
2年前からの目標でしたが、天気と休みのタイミングが合わず、ずっと延び延びになっていました。しかし今回、ようやく天候に恵まれ、無事に山頂に立つことができました。
好天ということもあって登山者も多く、終始トレースがあったおかげで非常に助けられました。
遠見尾根も完璧なトレースがあり、景色を楽しみながら歩くことができました。五竜山荘から五竜岳の区間も、もしトレースがなければ、また違った厳しさになっていたことと思います。
今回の山行の核心は「気温の高さ」にありました。
2月下旬の厳冬期とは思えない暖かさで、1日目はベースレイヤー1枚でも額から汗が噴き出すほど。2日目も、日陰こそ寒いものの、日差しに当たると猛烈に暑く、ハードシェルの脱ぎ着など体温調節に難儀しました。
雪面は全体的に安定していましたが、そこは北アルプス。
白岳や五竜岳のトラバース箇所では実際に雪崩が発生している場所もあり、雪質判断は慎重に行わなければならないと改めて感じました。
これから残雪期に向けて季節が変わっていくため、より一層の注意が必要ですが、ひとまず今シーズンの目標だった五竜岳に登頂できて良かったです。





